蓮華王院 三十三間堂のこと
三十三間堂は、後白河法皇が自身の御所内に建立した蓮華王院の本堂で、柱の間が33あるため「三十三間堂」と通称される。 建立後80年ほどで火災にあうが再建され、豊臣秀吉が造営した方広寺に取り込まれた時期もある。
国宝『千手観音立像』
三十三間堂の本尊は、湛慶作の国宝『千手観音坐像』で、3mを超える大型の坐像である。 その左右には、500躯ずつ合計1,000躯の千手観音立像が、10段の階段上の段に1列50躯が千鳥配置で整然と並べられている。 その中の124躯は創建された平安時代末期に作られ、その他は鎌倉時代の再建時に作り足されている。 本尊の背後に1躯の観音像があり、それを含めた1,001躯が一括で国宝に指定された。
頭上に11の仏面を持ち、左右に20ずつの小腕を持つ千手観音で、像高は166~167cm前後でそろえられている。 造像は、慶派・円派・院派と当時の主だった仏所が手分けしており、作者の銘が入ったものも多く、行快など著名な仏師による作も残る。
この国宝を観るには
三十三間堂に安置されており、拝観時間内ならいつでも観ることができる。
三十三間堂の国宝
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-3514
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00136-00
【種別】彫刻
【指定名称】木造千手観音立像(蓮華王院本堂安置)
【ふりがな】もくぞうせんじゅかんのんりゅうぞう
【員数】1001躯
【国】日本
【時代・年】平安~鎌倉時代
【ト書】足枘、台座等に建長、弘長、文永の年紀並びに湛慶、康円、隆円、院恵、院豪、院承、勢円、院賀、院継、昌円、栄円、院遍、院玄、院有、春慶等の銘がある
【所有者】妙法院
【国宝指定日】2018.10.31