浄瑠璃寺のこと
京都と奈良の県境「当尾(とうの)」と呼ばれるエリアで奈良にほど近く、聖武天皇の勅命で行基が開いたと伝わる、真言律宗の寺院。 本堂には平安時代に流行した九体阿弥陀をまつるので「九体寺」の名で呼ばれる。
浄瑠璃寺は、三重塔の他に国宝の『本堂(阿弥陀堂)』『九体阿弥陀如来像』『四天王像』があり、平安時代の遺品が数多く伝わる。 本堂安置の重要文化財「吉祥天女像」は美仏として有名で、メディアにもよく登場する。
国宝『三重塔』
三重塔は、1178年に京都から移築されたという記録が残るが、どこの寺院のものだったかは不明。 高さ16mほどで、国宝の三重塔の中では一番小さく、柱は朱で塗られ白壁とのコントラストが華やかである。 塔は中心を心棒が通っているものが多いが、本塔は初層には心棒が通っておらず初層天井から心棒が立っている。
三重塔には薬師如来が安置されており、本堂の阿弥陀堂と池を挟んで東側に建っている。 これは、阿弥陀如来の「西方極楽浄土」に対して、薬師如来の「東方瑠璃光浄土」をイメージしたものだと思われる。 塔の初層内部の壁には十六羅漢図などが描かれている。
この国宝を観るには
外観は寺の開門時間内なら無料で拝観可能。 毎月8日と正月3が日、他にも特別公開期間などは、初層内部を観ることができる。
拝観料:本堂¥400、境内は自由
拝観時間:9:00~17:00、12~2月は16時まで
公共交通機関でのアクセス:
「近鉄奈良駅」から「浄瑠璃寺」行バスで約40分(1時間に1本、1日6本程度)
JR「加茂駅」からコミュニティバス「当尾線」で約20分( 1時間に1本、1日8本程度 )
浄瑠璃寺の国宝
阿弥陀如来坐像(九体阿弥陀)
本堂(九体阿弥陀堂)
四天王立像
文化財指定データ
【台帳・管理ID】102-2031
出典:国指定文化財等データベース一部抜
【指定番号】00052
【指定名称】浄瑠璃寺三重塔(九体寺三重塔)
【ふりがな】じょうるりじさんじゅうのとう(くたいじさんじゅうのとう)
【員数】1基
【国・時代】日本・平安時代
【年代】治承2年以前(1178年以前)
【構造・形式】三間三重塔婆、檜皮葺
【所在地】京都府木津川市加茂町西小
【国宝指定日】1952.03.29
ついでにグルメ
バス乗り場や駐車場から浄瑠璃寺の門前まで、徒歩数分ほどの散歩道になっていて、いくつかの飲食店や土産物屋が並んでいます。 その中でも特に雰囲気のある「あ志びの」さんへ。 石畳の先にお店があります。
とろろや筍など、山の幸が並んでいます。 定食が¥1,000~¥1,500ほどで、軽食の単品メニューや甘味だけでも大丈夫なので、とても使いやすいお店です。
この時は、それほどお腹が空いていなかったので、筍の煮つけと紫蘇ジュース、ひと口わらび餅も頂きました。 バスの時間を伝えておくと、それに合わせて急いでくださいました。 山あいらしいメニューは、どれも美味しかったです。