国宝『法然上人絵伝』
法然上人の絵巻物で、その生涯や事蹟だけでなく、法話や著述なども含まれている。 法然上人のことだけでなく、門弟や帰依した人々の事績なども含まれる。 48巻もの巻数が現存しており、民衆の姿も多く描かれているので、当時の様子を知る資料としても貴重なものである。
浄土宗の祖師である法然上人(1133年~1212年)の没後約100年ほど経った14世紀前半に、後伏見上皇の命によって製作された。 詞書の部分は伏見天皇を始め、当時の皇族や貴族らが大勢参加している。 絵は、土佐派の絵師によってやまと絵で描かれており、華やかなものである。
所有している知恩院では『法然上人行状絵図』としており、国宝としては『法然上人絵伝』で登録されている。 書写されたものもいくつかの寺院に残っており、江戸時代には木版も発行され広く普及した。
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知恩院 公式サイト →「歴史とみどころ」→「宝物」
この国宝を観るには
知恩院の所有だが、所有する絵画や書籍は全て京都・奈良の国立博物館に寄託されおり、本品もどちらかへ寄託中だと思われる。 企画展などへの出展で観られる場合あり。
公開履歴
2025/10/7~11/30 九州国立博物館「法然と極楽浄土」※展示期間未確認
2024/10/8~12/1 京都国立博物館「法然と極楽浄土」
2024/6/18~9/8 京都国立博物館 名品ギャラリー
2024/4/16~6/9 東京国立博物館「法然と極楽浄土」
2023/10/11~12/3 東京国立博物館「やまと絵」
2022/8/9~8/28 奈良国立博物館「中将姫と當麻曼荼羅」
2021/12/15~2022/1/10 サントリー美術館「聖徳太子-日出づる処の天子」
2021/7/24~9/12 京都国立博物館「京の国宝」
2021/4/20~5/16 京都国立博物館「鑑真和上と戒律のあゆみ」
2020/2/18~3/22 2/26 京都国立博物館 名品ギャラリー ※新型コロナで2/27~休館
2019/10/12~11/25 山梨県立博物館「法然上人絵伝」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-118
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00112-00
【種別】絵画
【指定名称】紙本著色法然上人絵伝〈/詞伏見天皇外 七筆〉
【員数】48巻
【国】日本
【時代・年】鎌倉時代
【作者】詞 伏見天皇外七筆
【所有者】知恩院
【国宝指定日】1955.2.2