合戦図―もののふたちの勇姿を描く―
日本の歴史では、いくつか戦乱の時代を繰り返していますが、それらが色々な形で絵画化されています。 同時代の合戦でも、描かれた時代によって注目点や表現が異なったり、江戸時代に祖先を事績を描くことが目的になると、表現が多様化されていくそうです。 そういった比較をしながら観られると、より深く観察できそうですね。 あわせて、隣接する「蓬左文庫」でも、同名の企画展が開催され、どちらも絵画の他に、合戦図に描き込まれた武刀剣や甲冑なども展示されるようです。
この展覧会で観られる国宝
平治物語絵詞(六波羅行幸巻)[東京国立博物館]
7/27~8/18
平安末期の「平治の乱」を描いた絵巻物で、乱から比較的近い時代の鎌倉期に描かれた絵巻物。
太刀 銘 正恒
通期展示
平安後期の古備前派の刀工「正恒」による太刀で、8代将軍吉宗から尾張徳川家が拝領したもの。
この展覧会で観られる重要文化財
重文「平治物語絵巻(常盤巻)」8/27~9/8[個人蔵]
重文「後三年合戦絵巻」巻替あり[東京国立博物館]
重文「歓喜天霊験記」7/27~8/18[文化庁]
重文「大江山絵詞」7/27~8/18[逸翁美術館]
重文「芦引絵」8/20~9/8 [逸翁美術館]
重文「石山寺縁起絵巻」8/20~9/8[石山寺]
重文「色々糸威腹巻」通期[東京国立博物館]
重文「縹糸威胴丸、兜・大袖付き」通期[京都国立博物館]
以下は隣接する「蓬左文庫」での展示です
重文「関ヶ原合戦図屏風」隻替あり[大阪歴史博物館]
重文「東照社縁起絵巻」狩野探幽筆 巻替あり[日光東照宮]
特別公開「大阪冬の陣図屏風デジタル想定復元」
凸版印刷による復元プロジェクトです。 この復元の元になったのは、東京国立博物館蔵の「大坂冬の陣図屏風(模本)」で、オリジナルは失われているそうです。 この摸本には色の指定などが書き込まれており、そこから色を推定してデジタルで復元をし、金箔や金銀泥は手作業で重ねられたという手の込んだもの。 古い絵画も趣がありますが、作られた当時に近い状態が観られるのも貴重なことです。
展覧会 概要
期間:2019/7/27~9/8
時間:10:00~17:00(入館は30分前まで)
休日:月曜日(8/12・8/13は開館)
料金:大人¥1,400、高大生¥700、小中生¥500