智積院のこと
真言宗智山派の総本山「智積院(ちしゃくいん)」は、京都国立博物館や三十三間堂の東隣、歩いて5分ほどのところにあります。
平安時代末期に、高野山の中興の祖といわれる「興教大師覚鑁(こうぎょうたいしかくばん)」が根来山に道場を開き、智積院はその塔頭の中でも最高の学問機関でした。 根来山が秀吉の焼き討ちに遭いますが、元は秀吉が遺児の菩提を弔うために建てた「祥雲寺」を徳川家康から与えられ、移転しました。
国宝に指定されている、長谷川等伯・久蔵父子による障壁画は、祥雲寺の時代に描かれたものです。
2020年 夜間特別拝観
2020年の中秋の名月は、10/1(木)です。 智積院では、その前後1週間にわたって夜間特別拝観が開催されます。
ライトアップ
秀吉が建立した祥雲寺の頃に作られた「利休好みの庭」と呼ばれる名庭で、国宝障壁画のレプリカが飾られる「大書院」から、庭のライトアップと名月を楽しむことができます。
特別公開
京都の非公開文化財特別公開や、夏冬の京の旅などで公開されることのある「宸殿」は、堂本印象による「婦女喫茶図」など近代的な障壁画が有名で、この特別公開でも拝観することができます。 また、国宝障壁画の一部だとされる「松に黄蜀葵及菊図」の飾られた「三山の間」も拝観できます。
密教では、災厄や苦しみを除くとされる「孔雀明王」を本尊とした修法が重要視されてきましたが、智積院が所有する重要文化財の「孔雀明王像」が13年ぶりに公開されるようです。 疫病退散のお参りをした方には「疫病退散御守」を頂けるようです。
月輪観
密教での瞑想修行を「阿字観」といいますが、中秋の名月10/1のみ「月輪観」が開催されます。 18:30~と19:30~の2回行われ、それぞれ25名の定員制です。 1名¥500の参加費がかかりますが、記念品の手ぬぐいが頂けるのは嬉しいですね。
※9/24時点で、事前予約で2回とも定員に達してしまったようです。 10/4(日)18:30~追加開催が決まったようで、平日よりも参加しやすいかもしれません。 電話で事前予約ができるようです。
特別ご朱印
智積院と縁の深い、真言宗中興の祖「興教大師覚鑁」は、月輪聖者とも呼ばれているそうで、満月と興教大師の描かれた特別ご朱印が1日100枚で頒布されるようです。 黄色い満月がきれいなご朱印なので、お好きな方は早めに行った方がいいかもしれません。
特別公開 概要
日程:2020/9/28~10/4
時間:17:30~20:30(最終受付)
料金:一般¥1,000、中高生¥500
※月輪観や特別ご朱印は別料金
智積院 公式サイト