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鑑賞ログ|中国書画精華-名品の魅力-@東京国立博物館 東洋館 2018年10月

国宝鑑賞ログ

毎年、秋にやってるらしい東京国立博物館の中国美術特集展で、今年は「中国書画」の名品を集めた展示。 9/26から後期展示に展示替えがありました。 東洋館の8室なのでもちろん通常料金¥600で観られますが、かなりの国宝率! 他の美術館・博物館だったら「大 中国名画展」とか銘うたれ料金は倍以上になるのでは?という充実ぶりです。

中国書画精華-名品の魅力-展

通期
国宝 『禅院額字「東西蔵」』張即之筆 南宋時代 東福寺蔵
国宝 『禅院額字「解空室」』張即之筆 南宋時代 東福寺蔵

9/26から
国宝 『寒山拾得図軸』 因陀羅筆 元時代
国宝 『瀟湘臥遊図巻』 李氏筆 南宋時代

前期(~9/24)は、『出山釈迦図軸』や『紅白芙蓉図』が出展されていました。 東福寺蔵の『禅院額字「東西蔵」』『禅院額字「解空室」』は通期で観られます。写真NGでしたが、禅の軸らしく「東西蔵」「解空室」と横書きで書かれたもの。

https://wanderkokuho.com/post-227/

後期は、半数くらいが入れ替わったでしょうか。 乾隆帝の大のお気に入り「四名巻」のうちの1品で『瀟湘臥遊図巻』は巻物で、かなりのスペースで展示されています。 巻初には乾隆帝の筆で「気呑雲夢」のタイトル付き! 巻の中頃には同じく乾隆帝の「竹」図が入れられています。 「四名巻」他の3巻にもそれぞれ「蘭」「梅」「菊」が描かれているそうで、四君子文様コンプしてみたいですね。 四君子模様は日本の松竹梅のようなもの?着物の柄にもよく使われる縁起のいい模様です。

画はというと、雲谷老師という宋の禅僧が李氏という画家に瀟湘(湖南省の名景)を描かせたものですが、雲谷老師は各地を行脚したのに瀟湘だけは行かなかったんだそう。 心残りだったんでしょう。。 臥遊図という事で、寝ながらにしてその景色に遊ぶんだそうです。 やわらかーく山水が描かれていて、これぞ水墨画!な作品。 途中には歴代コレクターの印がたくさん押されています。

後期に出展された国宝がもう一点『禅機図断簡〈因陀羅筆/寒山拾得図〉』です。 この秋3点目の禅機図断簡ですが、東京の美術館が所蔵しているものが多いので観る機会は比較的多いのではないでしょうか。 よく画題にされる「寒山拾得」描かれ方も様々ですが、因陀羅さんらしいひょうひょうとした寒山拾得ですね。

他にも、重要文化財も多数、全部で30点ほどの中国書画が展示されているのと、「中国文人の居間」が再現されているのも面白かったです。 来年も楽しみに、見逃さないように気をつけます!

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