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情報|永青文庫「揃い踏み 細川の名刀たち」2023/1/14~5/7[東京]

情報-博物館・美術館

揃い踏み 細川の名刀たち

武家の名門、細川家の文化財や美術品を公開している「永青文庫(えいせいぶんこ)」には常設展はなく、年に4つほどの展覧会が企画されます。 その時によって全く表情の違う博物館なのですが、今回は非常に濃厚そうな「揃い踏み 細川の名刀たち」という刀剣の展覧会です。 永青文庫には4振の国宝刀剣があり、その全てが全期間を通して公開されます。

細川家の名刀、というと先祖代々伝わった刀剣だと思いがちですが、細川家の16代当主で愛刀家の細川護立氏(総理大臣を務められた細川護熙氏のお祖父様です)がコレクションに加えたものも多いようです。 刀剣はよくわからなくて…という方も、三所物と呼ばれる刀装具や鍔などは、洒落のきいたモチーフのものもあって楽しみやすいかなと思います。 まだ展示リストの発表前ですが、重要文化財の鍔が4点もあるのには驚きました。 全ラインナップの発表が待ち遠しいです。

永青文庫「揃い踏み 細川の名刀たち」チラシ

この展覧会で観られる国宝

太刀 銘 豊後国行平作(古今伝授の太刀)

「豊後国行平作」という銘の入った太刀は、豊後(大分県)の行平という刀工が作ったもので、行平は後鳥羽院が名工を集めて月ごとの当番制で刀を作らせた「御番鍛冶」の1人です。 三条西家から古今和歌集の奥義を伝授された細川幽斎が石田三成に城を囲まれると、奥義が失われないように朝廷の勅使が入り、八条宮や烏丸光広ら数名が伝授を受けました。 その時に烏丸光広にこの太刀が贈られたため「古今伝授の太刀」と呼ばれています。

短刀 無銘 正宗(名物 庖丁正宗)

刀剣に詳しくない人でも「正宗」の名前はご存じの方もいると思います。 正宗作の短刀には、庖丁のような幅広い外見で「庖丁正宗」と呼ばれるものが3つあり、全て国宝に指定されています。 永青文庫の庖丁正宗は、秀吉の外交僧として有名な「安国寺恵瓊」が所持していたもので、奥平信昌が安国寺恵瓊を捕らえてこの短刀と共に家康に引き渡した時に、褒美として信昌に与えられました。

短刀 銘 則重(日本一則重)

則重(のりしげ)は鎌倉時代の刀工で、正宗の弟子又は兄弟弟子だといわれています。 則重の作で国宝に指定されているのはこの短刀だけで、その出来栄えの良さから「日本一則重」と呼ばれる名刀です。 一般的な日本刀には、平らな面にわずかに角度がつく「鎬(しのぎ)」がありますが、この短刀は鎬が無い「平造」の短刀です。

刀 金象嵌銘 光忠 光徳花押 生駒讃岐守所持(生駒光忠)

華やかな刃紋が人気の備前長船派の始祖とされる「光忠」作の刀で、金象嵌銘は作者ではなく後世に極めた(鑑定した)人が象嵌で入れる銘です。 江戸時代の御家騒動「生駒騒動」で有名な生駒家が所有したため「生駒光忠」と呼ばれていて、16代当主の細川護立氏がお小遣いを前借して最初に購入した刀剣なんだそうです。

展覧会 概要

期間:2023/1/14~5/7
休日:毎月曜
時間:10:00~16:30(入館は30分前まで)
料金:一般¥1,300、大高生¥800

公式サイト:http://www.eiseibunko.com/

この展覧会は、日時指定の予約制です。
招待券や年間パスポート、ぐるっとパスなど無料で観覧できる場合でも、事前予約が必要です。

事前予約サイトはコチラ

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