沖縄復帰50年記念特別展「琉球」
5~6月に東京国立博物館で開催された特別展が、九州に上陸です。 今年は沖縄の復帰から50周年で、朝の連ドラ「ちむどんどん」の舞台が沖縄だったり、沖縄がテーマの展覧会もいくつか開かれています。 15世紀に全土が統一されて誕生した琉球王国は、日本や東アジアだけでなく、東南アジアまで広く貿易をしていました。 この展覧会では、先史時代の出土品から王家の宝物まで、幅の広い展示内容で琉球の歴史と文化を知ることができます。 大きな構成は東京会場と同じですが、東京では公開されていないものもあるようです。
第1章 万国津梁 アジアの架け橋
第2章 王権の誇り 外交と文化
第3章 琉球列島の先史文化
第4章 しまの人びとと祈り
第5章 未来へ
この展覧会で観られる国宝
国宝や重要文化財などは「件」という単位で文化財に指定されます。 初期に指定された建造物などは、1つの建物が部分ごとに国宝として指定され、複数の国宝で1つの建物を構成するようなケースや、反対に複数の資料や美術工芸品がまとめて1件の文化財として指定されるケースもあります。 この展覧会で公開される国宝は件数でいうと2件ですが、琉球王家の資料や工芸品1251点で構成される『琉球国王尚家関係資料』と、1万5千を超える資料で1件の国宝の『島津家文書』なので、国宝の“点”数で考えると、ものすごくたくさんの国宝が公開されます。
琉球国王尚家関係資料[那覇市歴史博物館]
那覇市歴史博物館で、1ヶ月ほどの展示替えでいつも衣装や工芸品が公開されていますが、公開期間の限られる刀剣3口や国王の冠「玉冠」など、人気の高い品が2週間~前後期の展示替えで公開されるのは、特別展ならではの機会です。
7/16~7/31「玉冠(付簪)」「赤地龍瑞雲嶮山文様繻珍唐衣裳(国王の儀式衣装)」
7/16~8/7 「黒漆脇差拵(治金丸)」「青貝螺鈿鞘腰刀拵(北谷菜切)」
8/9~9/4 「金装宝剣拵(千代金丸)」
※写真は東京会場で撮影
島津家文書[東京大学]
琉球と貿易や交流のあった薩摩藩を治めた武家の名門「島津家」の、鎌倉時代~明治時代まで700年にもわたる資料です。 琉球に関する資料が、後期に4点公開されます。
展覧会 概要
日程:2022/7/16~9/4
時間:9:30~17:00(入館は30分前まで)金土は~20時
休館:月曜日(7/18、8/15は開館し、7/19は休館)
料金:一般¥1,900、高大生¥1,200、小中生¥800
九州国立博物館 公式サイト