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国宝-建築|久能山東照宮(本殿・石の間・拝殿)[静岡]

国宝DB-建築

国宝『久能山東照宮』

久能山は、駿府で亡くなった徳川家康が葬られた地で、遺言により一周忌が過ぎた後で日光に改葬された。 この地には推古天皇のころに久能氏が久能寺を建て、その後は武田信玄が久能城を築いていた。信玄が亡くなった後は徳川の領地となっていた。

国宝の社殿は本殿と拝殿を石の間でつなぐ「権現造」で、黒漆塗りに飾金具を多用し、極彩色の彫刻なども見られる。 日光東照宮より20年近く前に造営されており、桃山時代の特色も残している。 権現造りの様式は、久能山東照宮が造営される以前からあったが、造営によって以降「権現造り」と呼ばれるようになる。

国宝『久能山東照宮』静岡県

国宝指定の内容

国宝指定は「本殿」「石の間」「拝殿」で、「附」として以下が一括指定されている。
・安鎮法供養具 11組
・廟所参道
・銅燈籠 2基
・手水鉢石 1口
・棟札 10枚
・釣燈籠 2個
・釣燈籠 4個

この国宝を観るには

日本平山頂から約5分の「日本平ロープウェイ」を利用するか、「久能山下」から階段をあがるかで、車での現地乗り入れはできない。 現地には久能山東照宮博物館があり、この国宝の附指定が公開されたり、国宝『太刀 銘 真恒』が公開されることもある。

日本平ロープウェイ

自動車:日本平山頂へは、東名静岡・清水インターから車で約40分程度で無料駐車場を利用可能。
公共交通:JR静岡駅からバス「しずてつジャストライン日本平」線の終点「日本平」約50分で大人¥580(2019年1月現在)

久能山下から階段

寺社独特の1段の高い階段が1,159段続くので、当時の雰囲気を味わいたい方や体力に自信のある方以外はおすすめしません。 約20分

文化財指定データ

【台帳・管理ID】102-1111
【指定番号】00227
【指定名称】久能山東照宮
【よみかた】くのうざんとうしょうぐう
【棟名】本殿、石の間、拝殿
【よみかた】ほんでん、いしのま、はいでん
【員数】1棟
【時代・年】江戸前期 元和3年(1617年)
【構造・形式】本殿:桁行三間、梁間三間、一重、入母屋造、銅瓦葺 石の間:桁行一間、梁間一間、一重、両下造、銅瓦葺 拝殿:桁行五間、梁間二間、一重、入母屋造、正面千鳥破風付、向拝三間、銅瓦葺
【所在地】静岡県静岡市駿河区根古屋
【所有者】久能山東照宮
【重文指定日】1908.08.01
【国宝指定日】2010.12.24
【解説】久能山東照宮は、徳川家康を祀る霊廟として創建され、元和3年(1617)に建立された本殿、石の間、拝殿は、いわゆる権現造の形式をもつ複合社殿で、中井大和守正清によって造営された。社殿は、伝統様式である和様を基調とし、複雑な構成になる立面や軒廻りなどを巧みにまとめており、細部も整った意匠をもっている。また、要所に彫刻や錺金具などを用いて荘厳化をはかり、江戸幕府草創期における質の高い建築技術や工芸技術を伝えている。 久能山東照宮本殿、石の間、拝殿は、極めて洗練された意匠をもつ権現造社殿であり、江戸幕府における造営組織の草創期において、その礎を築いた中井大和守正清の代表的な遺構のひとつとして貴重であるとともに、江戸時代を通じて、権現造社殿が全国的に普及する契機となった東照宮建築のうち、最初に建てられた社殿として、わが国の建築史上、深い意義を有している。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

ご朱印

久能山東照宮 ご朱印
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