スポンサーリンク

国宝-絵画|紫式部日記絵詞[五島美術館/東京]

国宝DB-絵画

国宝『紫式部日記絵詞』

源氏物語の作者「紫式部」による日記で、1008年7月~1010年1月までの1年半に書いた日記をもとに、二百数十年後に絵巻物にされたもの。 日記が書かれた時期は、紫式部が一条天皇の中宮で藤原道長の娘「彰子」に宮仕えをしていた頃で、親王誕生(後の後一条天皇)の産養の儀式など華やかな場面が多い。

詞書は能書家として高名だった「後京極良経」が、絵は絵師の「藤原信実」によるとされるが、定かではない。 絵だけでなく、詞書部分も金刷箔を多用した華やかな料紙に書かれている。 画は引目鉤鼻のやまと絵で、描かれたのは執筆より後の時代だが、鎌倉時代という比較的近い時期に当時の風俗が描かれており貴重。

五島美術館に伝わる3段は、大正時代には名古屋の森川家が巻物で持っていたものを、昭和に入って益田鈍翁が断簡にし、五島美術館のほか東京国立博物館などが所有している。 大坂の藤田美術館には5段分が1巻で残っており『紫式部日記絵詞』として国宝に指定されている。

国宝『紫式部日記絵詞』の井芹一二による模写[東京国立博物館]

この国宝を観るには

所蔵する五島美術館で、毎年秋の2週間ほど公開される。

公開履歴

2023/10/7~10/15 五島美術館「白・黒・モノクローム」
2022/10/8~10/16 五島美術館「禅宗の嵐
2021/10/9~10/17 五島美術館「桃山の華
2020/11/8~12/13 徳川美術館「読み継がれた源氏物語
2020/4/28~5/10 五島美術館「筆跡の遊び」※休館で中止
2019/10/12~10/20 五島美術館「墨蹟の躍動
2018/10/6~10/14 五島美術館

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-132
【指定番号】00126-00
【指定名称】紙本著色紫式部日記絵詞〈絵三面/詞三面〉
【員数】6面
【時代】鎌倉時代   
【所在地】五島美術館(東京都世田谷区上野毛3-9-25)
【所有者】東京急行電鉄株式会社
【国宝指定日】1956.06.28

出典:国指定文化財等データベース一部抜

鑑賞ログ

2018年10月 

タイトルとURLをコピーしました