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国宝-工芸|太刀 銘 備前国友成造[東京国立博物館]

国宝DB-刀剣

国宝『太刀 銘備前国友成造』

備前国(現在の岡山県)の刀工「友成」は、平安時代中期の一条天皇の頃に活躍した、日本刀のごく初期の刀工である。 同名の作が鎌倉頃まであるので、複数人が友成の名前を名乗ったと考えられている。 同じ友成作として、皇室の御物である「鶯丸」の太刀が有名。

この太刀は、友成の中でも古い時代のものだとされ、細身で小鋒に浅い刃文と品の良い姿をしている。 表裏に樋が彫られ、表側にだけ樋の中に素剣が彫られている。

太刀 銘備前国友成造[東京国立博物館]
太刀 銘備前国友成造[東京国立博物館]
太刀 銘備前国友成造[東京国立博物館]

この国宝を観るには

東京国立博物館で、1~3年に1度程度は公開される。

公開履歴

2025/1/2~3/16 東京国立博物館
2022/10/18~12/18 東京国立博物館 150周年「国宝 東京国立博物館のすべて
2021/5/25~8/15 東京国立博物館
2018/7/10~9/17 東京国立博物館
2015/9/25~12/13 東京国立博物館
2014/3/4~5/25 東京国立博物館

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-332
【指定番号】00045-00
【種別】工芸品
【指定名称】太刀〈銘備前国友成造/〉
【ふりがな】たち〈めいびぜんのくにともなりぞう〉
【員数】1口
【国】日本
【時代・年】平安時代
【寸法・重量】刃長79cm、反り2.3cm、元幅2.9cm、先幅1.6cm、鋒長2.6cm
【品質・形状】鎬造、庵棟、身幅やや細く腰反り、高く踏張りがつき、小鋒。鍛は小板目やや肌立ち、地沸つき、地景入り、映り立つ。刃文は直刃調に浅くのたれ、全体に小乱れを焼き、小丁子交じり、小足葉入り、砂流・近筋かかって葉中賑やかに働き、沸よくつく。帽子は浅く湾れて先小丸となり、掃きかける。彫り物は表裏に角留めの棒樋を彫り、表の腰元に素剣を浮彫りにする。茎は生ぶ、先は上がり栗尻、鑢目浅い勝手下がり、目釘孔三。表棟寄りに銘を切る。
【画賛・銘等】備前国友成造
【所有者】東京国立博物館
【重文指定日】1931.12.14
【国宝指定日】1952.03.29
【説明】友成は正恒と並んで故備前を代表する名工であり、同名が数名いたと言われる。本太刀は、細身で腰反りのついた美しい姿をした太刀で、鍛は小板目がやや肌立ちごころで潤いがあり、刃文は趣のある小乱れである。腰元に彫物があるのは珍しい。友成の作では最も古い作とみられ、格調高い名作である。

出典:国指定文化財等データベース 一部抜粋
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