国宝『金覆輪円文螺鈿鏡鞍』
鎌倉時代頃に作られた馬具一式で、人がまたがって腰を下ろす部分の「鞍(くら)」、足先を乗せる「鐙(あぶみ)」、馬の口にかませて手綱を付ける「轡(くつわ)」、馬の尻にまわす緒(紐)の「鞦(しりがい)」と主要な部品が一式揃っている。 社伝によると、文暦元年(1234)に四条天皇が奉納したと伝わる。
鞍の内側は、黒漆に光る貝で5円玉のような蛇の目模様を敷き詰めた螺鈿細工で、縁には金色の金属板で縁取る「金覆輪」が施されている。 轡の両端には杏葉形の鏡板が付き、古墳時代から馬具の装飾に伝われてきた杏葉の変形と考えられる。
国宝指定の内容
鞍(くら) 1背
鐙(あぶみ) 1双
轡(くつわ) 1口
鞦(しりがい)1具
この国宝を観るには
原則として、土日祝に開館する「宝物殿」で、もう1つの国宝『赤絲威鎧』と共に公開されている。 まれに展示替え等で開館しない場合や、展示されないことがあるので注意。
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-504
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00208-00
【種別】工芸品
【指定名称】円文螺鈿鏡鞍
【ふりがな】えんもんらでんかがみくら
【員数】1具
【国】鎌倉時代
【所有者】御嶽神社
【重文指定日】1918.04.08
【国宝指定日】1957.02.19