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国宝-彫刻|十大弟子立像[興福寺/奈良]

国宝DB-彫刻

十大弟子とは

釈迦が悟りを開き布教を行う中で、千人を超える弟子を得るが、その中でも特に優れた10人の弟子を「十大弟子」とする。 名前は経典の訳によって異なり、以下は一例である。

舎利弗(しゃりほつ)智慧第一
目犍連(もっけんれん)神通第一
摩訶迦葉(まかかしょう)頭陀第一
阿那律(あなりつ)天眼第一
須菩提(しゅぼだい)解空第一
富楼那(ふるな)説法第一
迦旃延(かせんねん)論議第一
優波離(うぱり)持律第一
羅睺羅(らごら)密行第一
阿難陀(あなんだ)多聞第一

国宝『十大弟子立像』

奈良時代に「脱活乾漆造」で作られ、この技法は粘土で作った芯を完成後に抜き取るので、像本体は非常に軽い。 脱活乾漆造は手間と時間がかかったため、奈良時代の一時期に、官営や大寺院の工房で制作された。 正倉院に残る文書には、八部衆立像と共に、仏師将軍万福と画師秦牛養が作ったと記録が残る。

興福寺にはかつて、中金堂を挟んで東金堂の反対側に「西金堂」があり、その本尊の釈迦如来の周囲に安置されていた。 明治初期までは10躯揃っていたが、4躯が寺外に流出し、興福寺には6躯が残っている。 かつて西金堂に安置されていた遺物では、国宝『八部衆立像』『金剛力士立像』『華原磬』『天燈鬼・竜燈鬼立像』などがあり、現在は全て国宝館で公開されている。

像の名称は「維摩詰所説経」の弟子品によるもので、舎利弗・目犍連・須菩提・富楼那・迦旃延・羅睺羅の6躯。 いずれも比丘(僧侶)姿で、衣だけのものと袈裟をまとうものもある。 表面の彩色は、現在でも一部が残っている。

この国宝を観るには

興福寺の国宝館に安置されており、時間内ならいつでも観ることができる。

時間:9:00~17:00(入館は15分前まで)
料金:一般¥700

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-172
【指定番号】00011-00
【種別】彫刻
【指定名称】乾漆十大弟子立像
【ふりがな】かんしつじゅうだいでしりゅうぞう
【員数】6躯
【国】日本
【時代・年】734年
【所有者】興福寺
【国宝指定日】1951.06.09

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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