大御堂観音寺(普賢寺)のこと
天武天皇の勅願によって、行基・良弁・道鏡らの師で日本で最初の僧正を授けられた「義淵」によって開かれたと伝わる。 その後、聖武天皇の勅願で良弁が伽藍を整え、十一面観音を本尊として安置した。 平安時代に入ると藤原氏の庇護を受けるが、徐々に衰退し、度重なる火災によって伽藍の大半を失い、室町時代には大御堂を残すだけとなっていた。
国宝『十一面観音立像』
奈良時代に良弁が安置したと伝わる本尊がこの十一面観音立像だと考えられ、木造の上に麻布を重ね木屎漆を盛って形作る「木心乾漆造」で作られている。 聖林寺の国宝『十一面観音立像』との類似がみられ、2躯とも官営かそれに近い都の工房で制作されたと推測される。 像高は172cm、重さは66Kgあり、内部が空洞の脱活乾漆像とは異なり内部に木の部分が多く残るので、重量がある。
この国宝を観るには
9:00~17:00に拝観可能だが、本堂は常時開いておらず、内部を拝観したい時は手前の寺務所で申し込む。 タイミングによるが、住職が丁寧に説明してくださり、像のすぐ前で拝観することができる。 拝観料金は¥400。
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-230
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00068-00
【種別】彫刻
【指定名称】木心乾漆十一面観音立像(本堂安置)
【ふりがな】もくしんかんしつじゅういちめんかんのんりゅうぞう
【員数】1躯
【国】日本
【時代・年】奈良時代
【所有者】観音寺
【国宝指定日】1953.03.31
ついでにグルメ
観音寺の最寄バス停は、徒歩7分ほどで普賢寺川沿いにある「普賢寺」バス停ですが、本数はあまり多くありません。 歩くと15分ほどかかりますが、同志社大学のキャンパス内にも複数のバス停があります。 デイヴィス記念館前バス停の近くには「デイヴィスカフェ」が、理工学部前バス停の近くには、生協の学生食堂「紫苑館食堂」があって、バス待ちの時間調整にぴったりです。
この時は紫苑館食堂を利用。 お盆を持って、丼コーナーや麺コーナーなどお好みのカウンターで注文すると、手際よく盛り付けてもらえます。 暑い日だったので、冷やしおろしうどんに白身魚フライを追加して、たしか¥500~600くらいだったと思います。 学食なのでメニューも味も万人受けする無難なものですが、学生時代を思い出せる楽しい場所です。