国宝『沃懸地獅子文毛抜形太刀(中身無銘)』
手に持つ「柄」の部分に、毛抜型の飾金具「目貫(めぬき)」を置いた太刀で、これは平安時代に宮中を警護した衛府が用いた「毛抜形太刀」を形式的に残したもの。 漆の上に金粉を密に撒いた「沃懸地」で仕上げ、姿勢の異なる3頭の獅子を「描割(かきわり)」の技法で表している。
この国宝を観るには
春日大社の国宝殿では、刀剣や武具の展覧会が多いので、1~数年に1度は観ることができる。 展示替えがあるので、公開は1度の展覧会で1~2カ月ほど。
公開履歴
2023/12/23~2024/3/31 春日大社 国宝殿「貴族の誇り・武士の魂」※期間未確認
2023/3/25~7/2 春日大社 国宝殿「江戸のはなやぎ 屏風と宝物」
2021/12/24~2022/4/3 春日大社 国宝殿「秘められた大和の名刀」
2020/12/26~2021/2/7 春日大社 国宝殿「日本の名刀と武具」
2019/12/28~2020/3/1 春日大社 国宝殿「最古の日本刀の世界」※後期
2019/2/13~3/24 春日大社 国宝殿 「清明の美・春日大社の名刀」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-482
出典:国指定文化財等データベース 一部抜粋
【指定番号】00191-00
【種別】工芸品
【指定名称】沃懸地獅子文毛抜形太刀〈中身無銘/〉
【ふりがな】いかけじししもんけぬきがたたち〈なかみむめい〉
【員数】1口
【国】日本
【時代・年】鎌倉時代
【寸法・重量】総長98.4cm、鞘長78.5cm、柄長19.4cm
【品質・形状】柄 :白鮫着、金銅覆輪、金銅毛抜形大目貫、指目貫、座金鍍金忍冬透彫。
鞘:金沃懸地 表裏三疋獅子描割、足革(残欠)、七ツ金、革先金(鍍銀)
総金具:冑金、縁、手抜緒通金
【所有者】春日大社
【国宝指定日】1956.06.28
【説明】毛抜形太刀は柄の中央に毛抜形の長目貫を据えていることからの呼称で、毛抜太刀の製にならったものである。現存する同種の太刀は極めて稀で、製作も優れる。