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国宝-建築|醍醐寺三宝院 表書院[京都]

国宝DB-建築

醍醐寺三宝院のこと

三宝院は、醍醐寺の第14世座主である「勝覚」僧正によって創建された醍醐寺の塔頭で、室町時代に准三后の位を授かった第73世座主の満済准后によって、醍醐寺の本坊とされる。 応仁の乱で一時荒廃するが、80世座主の義演准后が豊臣秀吉の援助を受けて復興する。 真言宗醍醐寺派の本山「醍醐寺」の塔頭だが、門跡寺院として格が高く、修験道の当山派の本山でもある。

醍醐寺三宝院

国宝『三宝院 表書院』

豊臣秀吉の晩年の一大行事だった「醍醐の花見」は三宝院を中心に開催された。 この表書院は、花見のために移築された能の楽屋を更に移動させてもので、庭に面して高欄を巡らせ泉殿を作るなど、寝殿造りの要素を取り入れている。 特別名勝に指定される庭園は、秀吉自らが醍醐の花見の際に設計したと伝わる。

書院内部は、上段の間(15畳)、中段の間(18畳)、下段の間(27畳)に分かれており、上段・中段の間は下段の間よりも一段高く作られている。 下段の間は「揚舞台の間」と呼ばれ、畳をあげると能などの舞台となり、高い位置の上段・中段の間から貴人たちが鑑賞できるようになっている。

醍醐寺 国宝『三宝院 書院』
醍醐寺三宝院 国宝『表書院』泉殿
醍醐寺三宝院 国宝『表書院』 から観る庭

重要文化財「三宝院表書院 襖絵」

表書院に描かれた40面の障壁画と、勅使之間14面、秋草之間18面の合計72面は、重要文化財に指定されている。 表書院の40面は、上段・中段の間に描かれたもので、長谷川等伯一門によるものだとされる。

上段の間
紙本著色松柳図 床貼付3
紙本著色柳草花図 違棚壁貼付6、襖貼付4
紙本著色果子図 戸襖貼付6、違棚天袋貼付2

中段の間
紙本著色四季山水図 襖貼付8、戸襖貼付11

醍醐寺三宝院の国宝

この国宝を観るには

三宝院のみの入場はできず、三宝院・霊宝館・伽藍のセット券を購入する。 料金は、春秋(¥1,500)とそれ以外(¥800)に分かれており、霊宝館の内容が異なる。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】102-1909
【指定番号】00170
【種別】近世以前/住宅
【指定名称】三宝院殿堂
【ふりがな】さんぽういんでんどう
【棟名】表書院
【ふりがな】おもてしょいん
【員数】1棟
【時代・年】慶長3年(1598年)
【構造・形式】上段十五畳(床及び棚付)、十八畳、次の間二十七畳、四面入側、泉殿、車寄より成る、一重、入母屋造、泉殿切妻造、桟瓦葺、西面車寄唐破風造、檜皮葺
【所在地】京都府京都市伏見区醍醐東大路町
【国宝指定日】1954.03.20

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

鑑賞ログ

2019年4月

かなり久しぶりに訪問しました。 以前はとても空いた朝早い時間に来たのですが、今回はGWと五重塔の縁日ということもあり、なかなかの混み具合です。 書院の奥の純浄院と本堂が別料金で公開されていたので入ったら、こちらは別料金効果かとても空いていて、ゆったりできました。 

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