国宝『古今和歌集序』
平安末期に書写された古今和歌集で、本篇20巻に序文1巻を加えた全21巻セットだったと考えられるが、現在まで巻子本として残るのは大倉集古館所蔵の「序」のみ。 他は断簡として、額装にされたり手鑑に貼られ、各地の美術館博物館に残されている。
鮮やかな色で染められた料紙が継がれ、蠟箋(ろうせん=エンボス加工)に雲母刷りを加えた華やかな巻紙で、模様も紙ごとに異なるなど大変手の込んだもの。 源俊頼筆と伝わってきたが、現在の研究では書風などから藤原定実によるものだとされている。 藤原定実(ふじわらのさだざね)は、三跡の1人藤原行成の曾孫で、世尊寺流書の4代目でもある。
この国宝を観るには
東京虎ノ門のホテルオークラ内「大倉集古館」で、年に1度程度展示される。 大倉集古館は2014~2019年までリニューアル工事のため休館し、その期間には他館へ貸し出された。
公開履歴
2023/11/3~12/3 根津美術館「北宋書画精華」
2023/10/11~10/22 東京国立博物館「やまと絵」
2021/4/6~6/6 大倉集古館「彩られた紙―料紙装飾の世界―」
2020/4/18~5/24 大倉集古館「彩られた紙―料紙装飾の世界―」※新型コロナで中止
2019/9/12~11/17 大倉集古館「桃源郷展」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-557
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00003-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】古今和歌集序(彩牋三十三枚)
【ふりがな】こきんわかしゅうじょ
【員数】1巻
【国】日本
【時代・年】平安時代
【国宝指定日】1951.06.09