侍 ~もののふの美の系譜~ 展
福岡市博物館の秋の特別展は「侍」と題し、侍=武士(もののふ)の身体の一部ともいえる刀剣と甲冑を中心にした展示です。 武士というと、鎌倉~戦国時代を思い浮かべますが、この展覧会では古墳時代の埴輪や副葬品から、平安時代には貴族が身につけたり奉納したりと優美なものになり、鎌倉~戦国までの流行や移り変わりを見せて下さるようです。
この展覧会で観られる国宝
序章 古墳~奈良時代
国宝はありませんが、武人の埴輪や、古墳の副葬品だった大刀(反りの無いまっすぐな刀)などが出されます。
1章 平安時代
国宝『逆沢瀉威鎧、兜・大袖付』[大山祇神社]
国宝『小桜韋黄返威鎧、兜・大袖付』[嚴島神社]
国宝『太刀 銘 光世作(名物 大典太)』[前田育徳会]
国宝『太刀 銘 安家』[京都国立博物館]※前期
国宝『太刀 銘 豊後国行平作』[永青文庫]※後期
2章 鎌倉時代
国宝『太刀 無銘(名物 日光一文字)[福岡市博物館]
国宝『小太刀 銘 来国俊』[二荒山神社/栃木]
国宝『太刀 銘来国光』[九州国立博物館]
国宝『刀 金象嵌銘正宗本阿(花押) 本多中務所持(名物中務正宗)』[文化庁]
国宝『短刀 無銘貞宗(名物 寺沢貞宗)』
3章 南北朝時代
国宝『大太刀 銘 備州長船倫光 貞治五年二月日』[二荒山神社/栃木]
国宝『太刀 銘 筑州住左(名物 江雪左文字)』[ふくやま美術館]
国宝『短刀 銘 左/筑州住(名物 太閤左文字)[ふくやま美術館]
国宝『菊造腰刀(刀身 無銘 伝当麻)』[毛利報公会/山口]※前期
4章 室町~戦国時代
国宝『刀 金象嵌銘長谷部国重本阿花押 黒田筑前守(名物へし切)』[福岡市博物館]
国宝は圧切長谷部のみですが、黒田家・立花家・松浦家・毛利家など九州西国ゆかりの大名を中心に、甲冑類が多く出るようです。
5章 室町~戦国時代
国宝『金霰鮫打刀拵』(へし切の拵)[福岡市博物館]
常設展で観られる国宝
国宝『金印「漢委奴國王」』
日本一小さな国宝として有名な金印です。 江戸時代に志賀島の百姓が農作業中に見つけたもので、九州の豪族「奴国王」が中国の皇帝から贈られたものです。 福岡市博物館で常設展示されています。
展覧会 概要
期間:2019/9/7~11/4
休日:月曜日(祝日の場合は開館し、翌火曜が休館)
時間:9:30~17:30(入館は30分前まで)
料金:大人¥1,500、高大生¥900、中学生以下無料
公式サイト:https://samurai2019.jp/index.html