情報|原三溪の美術@横浜美術館(2019/7/13~9/1)

情報|原三溪の美術@横浜美術館(2019/7/13~9/1)

原三渓(本名:原富太郎)のこと

慶応4年(1868年)に岐阜県で生まれた原富太郎(旧姓:青木)は、18歳で上京し東京専門学校(早稲田大学)で学びます。 横浜の生糸商「亀屋」原善三郎の孫と結婚すると原家に入り、善三郎亡き後は家業を継ぎます。 一時は富岡製糸場も経営するなど近代的な発展をし、生糸業の他にも金融業などにも進出して財を築きました。

私生活では他趣味の風流人として知られ、古美術の収集の他、当時の芸術家のパトロン活動や、本人も茶の湯や書画を嗜み「原三渓」を名乗りました。 三渓の名は、邸宅を構えた本牧・三之谷の地に因んだもので、古建築を移築した邸宅跡は「三渓園」として一般にも公開され、戦後は横浜市に寄贈され財団法人として現在も公開されています。

横浜美術館「原三溪の美術」展

原三渓は、5,000点とも言われる一大コレクションを展示する美術館を作りたかったようですが、残念ながら戦後に散逸してしまいます。 今回はその内150点が横浜の地に里帰りする展覧会で、旧蔵品の他に三渓による書画や歴史資料なども展示されるようです。

横浜美術館「原三渓の美術」パンフレット

概要をまとめていて気付きましたが、こちらの美術館は珍しく木曜日が休館日のようなので要注意です。 金土は20時まで延長しているのは嬉しいですね。

出展される国宝

孔雀明王像(前期7/13~8/7)[東京国立博物館]

現在は東京国立博物館が所蔵している『孔雀明王像』は大型の掛軸で、平安末期に「孔雀経法」の本尊として描かれたもの。 華やかな着色の上に金箔や截金で装飾がしてあるとても華麗な一幅です。

寝覚物語絵巻(後期8/9~9/1)[大和文華館]

近鉄ホールディングスの美術館「大和文華館」が所蔵する絵巻物で、典型的なやまと絵で描かれています。

尺牘(久隔状)最澄筆(後期8/9~9/1)[奈良国立博物館]

伝教大師最澄の直筆書状で、尺牘(せきとく)は漢文の手紙のことです。 

古今和歌集巻第五 高野切(前期7/13~8/7)[個人蔵]

古今和歌集の最古の写本で、一部の断簡が高野山に伝わったため「高野切」と呼ばれ、全20巻のうち現存する巻物は3巻のみで、他の一部は断簡で伝わっています。 今回は巻物で残る個人蔵の第5巻が出展されます。

万葉集巻第九残巻 藍紙本(前後期で巻替えあり)[京都国立博物館]

万葉集の古写本で、藍色で染めた料紙に書かれているので「藍紙本」と呼ばれます。 藤原伊房の書写だと考えられ、奥書きに「始自九月十七日至于廿日写之了」とあるので4日間で30枚相当を書いたようです。

芦手絵和漢朗詠抄 藤原伊行筆(前後期で巻替えあり)[京都国立博物館]

「芦手」は平安時代に流行した様式で、草の芦に文字や絵の意匠を織り混ぜて書くものです。 これは、芦手絵の描かれた上に、藤原公任が和歌や漢詩から選んだ「和漢朗詠抄」が書かれています。

その他の出展品(◎は重要文化財)

通期
◎「四季山水図巻」伝雪舟等楊筆[京都国立博物館]※巻替えあり
 「伊勢物語図(武蔵野・河内越)」尾形光琳筆[MOA美術館]
 「伎楽面(迦楼羅)」[MIHO MUSEUM]
 「鵜飼と金華山」原三渓筆[岐阜市歴史博物館]
 「白蓮」原三渓筆

7/13~7/24
◎「偈頌」癡絶道冲筆[五島美術館]
 「游刃有余地」横山大観筆[東京国立博物館]

7/13~8/7
◎「蜀葵遊猫図」伝毛益筆[大和文華館]
 「志野茶碗 銘 梅が香」[五島美術館]

8/9~9/1
◎「萱草遊狗図」伝毛益筆[大和文華館]
◎「沃懸地青貝金貝蒔絵群鹿文笛筒」伝本阿弥光悦作[大和文華館]
◎「弱法師」下村観山筆[東京国立博物館]
 「夢殿」安田靫彦筆[東京国立博物館]
 「萌芽」速水御舟[東京国立博物館]

横浜美術館「原三渓の美術」パンフレット

展覧会概要

期間:2019/7/13~9/1
時間:10:00~18:00(入館は30分前まで)
夜間:毎週金土は~20:00(入館は30分前まで)
休日:毎木曜日
料金:大人¥1,600、大高生¥1,200、中学生¥600

三渓園との相互割引
横浜美術館「原三渓展」のチケットを三渓園で見せると、100円割引
三渓園のチケットを横浜美術館で見せると、原三渓展が300円割引

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