四天王寺のこと
あべのハルカスや天王寺公園からも近い「四天王寺」は、聖徳太によって建立された太子建立七大寺の1つで、度々の災害や戦火にあいながらもその都度復興され、現在も広大な敷地に数多くの堂宇が再建されています。 毎月21・22日の縁日には骨董品や古着、食べ物の屋台など5百を超える出店で境内がにぎわいます。
きんきらきん~日本美術の金銀装飾~
四天王寺の宝物館はそれほど大きいわけではなく、開館期間にはその時のテーマによって大幅な展示替えが行われます。 今回のテーマは「きんきらきん~日本美術の金銀装飾~」で、お正月らしく華やかな展示のようで楽しみです。
仏教美術では、仏像は華麗な光背を背負い截金の衣や瓔珞を身に着け、仏画や装飾経の料紙は金箔や金泥を多用するなど、金銀の装飾が多く用いられています。
この展覧会では、四天王寺を代表する2件の国宝の他、重要文化財の経箱や舎利塔、舞楽の衣装などが公開されるようです。 チラシになっているのは重要文化財の「銀鍍金光背」でしょうか。WEBサイトにはリストが出ないので、他は行ってからのお楽しみということになります。
この展覧会で観られる国宝
扇面法華経冊子から「市場図」
1/1~1/14のみ
ややすぼめた扇の形をした冊子状の装飾経で、下にはやまと絵で貴人や庶民の様々な姿が描かれ、その上に柔らかい文字で法華経が書かれています。 鳥羽上皇の皇后である高陽院が奉納したと伝わり、全10冊のうち四天王寺には5冊が残っています。 今回は「市場図」が公開されますが、1/1~14の2週間限定ですので、初詣がてらこの期間に行くのがオススメです。
懸守 から「桜折枝文」「花菱七宝文」
1/1~1/18「桜折枝文」
1/19~2/5「花菱七宝文」
四天王寺宝物館のお正月期間に公開されることの多い「懸守」は、平安~鎌倉時代の貴人女性が外出する時に首からぶら下げたお守りで、四天王寺に伝わる7点は平安時代の末頃に作られたものです。 根付をひと回り大きくしたくらいの小ささで、錦地が貼られ装飾金具が打たれていて、現代の私たちの目から見ても可愛らしい和風小物といった風情です。
展覧会 概要
期間:2023/1/1~2/5
休館:会期中は無休
時間:8:30~16:00(入館は20分前まで)
料金:一般¥500、高大生¥300、中学生以下無料
四天王寺 公式サイト