国宝『普賢菩薩像』
平安後期に描かれた普賢菩薩の騎象像で、白像に蓮華座を乗せた上に普賢菩薩が結跏趺坐で合掌している。 普賢菩薩は女人救済を説く法華経にも登場し、平安期の女性から強い信仰を集め、鳥取県豊乗寺の『普賢菩薩像』など像や画などが多く残されている。
この像はいかにも平安後期らしく、少年のような体型の普賢菩薩がやや伏目で合掌しており、普賢菩薩も白象も多くの装飾品をつける。 衣や蓮華座は緑青や朱で鮮やかに塗られ、その上に截金で繊細な模様が描かれている。 上部には天蓋が描かれ、そこから花が降っている。
この国宝を観るには
東京国立博物館での特別展や本館国宝室などでの展示で、数年に1度程度観られる。
公開履歴
2023/4/11~5/7 東京国立博物館 国宝室
2022/11/29~12/11 東京国立博物館 150周年「国宝 東京国立博物館のすべて」
2018/4/13~5/6 東京国立博物館「名作誕生-つながる日本美術」
2017/10/3~10/29 京都国立博物館「国宝」
2017/7/15~9/3 奈良国立博物館「源信 地獄・極楽への扉」
2014/10/15~11/9 東京国立博物館 「日本国宝展」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-1
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00001
【種別】絵画
【指定名称】絹本著色普賢菩薩像
【ふりがな】けんぽんちゃくしょくふげんぼさつぞう
【員数】1幅
【国】日本
【時代・年】平安時代
【所在地】東京国立博物館
【国宝指定日】1951.06.09
※このページの画像は「研究情報アーカイブズ」のものを使用しています。
鑑賞ログ
おっとり貴族的で優雅な画です。 細かいところまでよく見ると、象の頭の上に天女?菩薩?が乗っていたり、普賢菩薩の下半身の布が花柄に截金の細かい模様だったり、じっくりしっかり観たい一幅です。