国宝『太刀 銘 国宗』
鎌倉時代中期に備前で活躍した「国宗（くにむね）」は、備前国（現在の岡山県）直宗派の刀工で、直宗の子「国真」の三男だったので「備前三郎」と呼ばれた。 後に北条時頼に招かれて関東に移り、相州伝の創始者とされる新藤五国光に作刀を教える。 銘を「国宗」と入れるものが多く、この太刀を含め４口が国宝に指定されている。
日本刀は、時代による戦闘方法の変化によって、刀身を短くする「磨上げ（すりあげ）」が行われたものがあり、これも２寸（約６cm）ほど磨上げられているが、国宗の銘は残っている。
国宗作の国宝刀剣
太刀 銘 国宗［東照宮/栃木］
太刀 銘 国宗［ふくやま美術館/広島］※このページ
太刀 銘 国宗［徳川美術館/愛知］
太刀 銘 国宗［照国神社/鹿児島］
この国宝を観るには
所蔵する福山美術館で、１～２年に１度は公開されている。
公開履歴
2024/2/18～3/27 ふくやま美術館「正宗十哲－名刀匠正宗とその弟子たち」
2024/1/6～2/11 刀剣博物館「正宗十哲－名刀匠正宗とその弟子たち」
2023/2/4～3/19 ふくやま美術館「名刀 江雪左文字」
2022/4/7～6/26 ふくやま美術館 小松安弘コレクション展示
2020/12/9～2021/2/3 ふくやま美術館 小松安弘コレクション展示
2019/12/18～2020/4/5 ふくやま美術館「所蔵品展」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-411
出典：国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00118-00
【指定名称】太刀〈銘国宗／〉
【ふりがな】たち〈めいくにむね〉
【員数】１口
【時代・年】鎌倉時代
【作者】国宗
【寸法・重量】身長72.7 反り2.5 元幅3.0 先幅2.2 鋒長3.9 茎長20.0
【品質・形状】鎬造、庵棟、中鋒、腰反り。鍛小板目肌よくつみ平肉豊かにつき、乱れ映り立つ。刃文重花丁子華やかに足葉頻りに入り、匂口冴えて締まる。
【画賛・銘等】「國宗」
【所在地】ふくやま美術館
【国宝指定日】1953.11.14
【説明】備前三郎国宗の作で、僅かに磨り上げてはいるが、同作中の傑作であり、健全無類のものである。
