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国宝-工芸|太刀 銘 吉房(福岡一文字吉房)[東京国立博物館]

国宝DB-刀剣

国宝『太刀 福岡一文字吉房』

福岡一文字派の吉房による太刀で、吉房の特徴でもある華やかな丁子刃(ちょうじば)で、反りの強い豪壮な作りをしている。 備前刀のもっとも成熟した形といわれる。

豊臣秀吉が、徳川家康の家臣の竹腰正信(たけのこしまさのぶ)に与え、同家に伝わった。 竹腰正信の実母は、夫と死別した後に徳川家康の側室となり、尾張徳川家の初代藩主となる徳川義直を生んだ。 正信は、異父弟が藩主を務める尾張藩の附家老(つけがろう=将軍家によって親藩の家老に任命されるもの)となり、竹腰家は幕末まで尾張藩の家老を務める。

太刀 福岡一文字吉房[東京国立博物館]竹腰家伝来
太刀 福岡一文字吉房[東京国立博物館]竹腰家伝来
太刀 福岡一文字吉房[東京国立博物館]銘「吉房」

福岡一文字 吉房のこと

福岡一文字派は、備前国長船町福岡を本拠地とした刀工集団で、後鳥羽院に召され「御番鍛冶」となった則宗が、茎(手に持つ部分)に名前などではなく「一」の銘を刻んだので、一文字派と呼ばれる。

鎌倉時代中期を代表する刀工で、福岡一文字派の助房の子だといわれ、華やかな丁子刃を得意とした。 有名な『岡田切』など、5口の刀剣が国宝に指定されている。 吉房の作には「吉房」と銘を切るものが多いが作風に幅があるため、同名の刀工が複数存在する説や、1人の刀工の年代による作風の変化とする説など、諸説ある。

この国宝を観るには

東京国立博物館で、数年に一度は公開される。

公開履歴

2022/10/18~12/18 東京国立博物館 150周年「国宝 東京国立博物館のすべて
2021/8/17~11/7 東京国立博物館 13室
2019/7/23~9/29 東京国立博物館 13室

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-512
【指定番号】00216-00
【種別】工芸品
【指定名称】太刀〈銘吉房/〉
【ふりがな】たち〈めいよしふさ〉
【員数】1口
【国】日本
【時代・年】鎌倉時代
【作者】吉房
【所在地】東京国立博物館
【国宝指定日】1957.06.18 

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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