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国宝-彫刻|薬師如来・衆宝王菩薩・獅子吼菩薩・大自在王菩薩・二天王立像[唐招提寺/奈良]

国宝DB-彫刻

国宝『旧講堂木彫群4躯・二天王像2躯』

唐招提寺の創建時かそれに近い時期に制作された木造群で、元は国宝の『講堂』に安置されていたが、如来・菩薩像4躯は新宝蔵で公開されている。 全てカヤの一木造りで、唐様式の影響が強いため、鑑真と共に来日した工人が関わったと考えられている。 菩薩3躯は、それぞれ伝承の尊格名で呼ばれるが、それらの名称は25菩薩を構成する菩薩名で、造形からは別の尊格が推測されている。

薬師如来立像

像高163.7cmで、どっしりと張りのある体躯と顔をしており、他の3躯が失っている鼻が残っている。 右手はひじから先を、左手は手首の内側からが、失われている。

伝衆宝王菩薩立像

衆宝王(しゅうほうおう)菩薩と伝わる立像で、額の中央に第3眼があり、腕は左右に3本ずつあった痕跡があるので、不空検索観音として作られたと考えられる。 像高173.5cmで、鼻と両腕のひじから先が失われている。

伝獅子吼菩薩立像

獅子吼(ししく)菩薩と伝わる立像で、額の中央に第3眼があり、腕は4本だっうで、不空検索観音として作られたのではないかとされる。 像高170.8cmで、鼻と両ひじから先が失われている。

伝大自在王菩薩立像

大自在王(だいじざいおう)菩薩と伝わる立像で、他の像よりもややすっきりとした体形をしている。 像高170.8cmで、鼻の一部と右肩から先、左手の衣に隠れたひじから先を失っている。

二天王立像(持国天・増長天)

講堂に安置される「持国天」と「増長天」と伝わる立像で、唐風の装飾的な衣や甲冑を身に着けている。 持国天像は像高131.0cm、増長天像は像高130.2cmで、足下には邪鬼を踏みつける。

この国宝を観るには

薬師如来と菩薩3躯は、境内の東端にある宝物館の「新宝蔵」に安置されており、開館時にはその内の何躯かが公開されることが多い。 新宝蔵は3~6月、9~11月、12/31~1/3に開館し、拝観料とは別料金¥200が必要。

唐招提寺 新宝蔵の拝観案内

二天王立像は講堂に安置されているので、8:30~17:00(受付終了は16:30)の拝観時間内ならいつでも観ることができる。 ※2023年11月から須弥壇の修繕のため、8月時点で新宝蔵に遷座されており、講堂での拝観はできない。

唐招提寺 講堂

寺外での公開

2023/4/15~6/11 東北歴史博物館「悠久の絆 奈良・東北のみほとけ展」薬師如来・持国天・増長天
2022/9/17~10/30 栃木県立博物館「鑑真和上と下野薬師寺」薬師如来・獅子吼菩薩・増長天
2021/10/8~11/23 岐阜市歴史博物館「波濤を越えて」衆宝王菩薩
2021/3/27~5/16 京都国立博物館「鑑真和上と戒律のあゆみ

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-4023
【指定番号】00139-00
【種別】彫刻
【指定名称】木造薬師如来立像・木造伝衆宝王菩薩立像・木造伝獅子吼菩薩立像・木造伝大自在王菩薩立像・木造二天王立像
【所有者】唐招提寺
【国宝指定日】2019.07.23

出典:国指定文化財等データベース一部抜
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