唐招提寺のこと
戒律を日本に伝えた鑑真が東大寺で5年を過ごした後に、新田部親王の住居跡地を下賜され、戒律を学ぶ道場として創建し亡くなるまで過ごした。 鑑真の没後も、弟子らによって伽藍の整備が進められた。
国宝『宝蔵』
宝蔵は金堂講堂の東側に位置し、創建と同じ頃に建てられた。 正倉院などと同じ「校倉造(あぜくらづくり)」で、南隣にはやや小ぶりな国宝の『経蔵』が建っている。 現在は鉄筋コンクリートの「新宝蔵」が建てられ、宝物類は新宝蔵に収蔵されている。
唐招提寺の国宝一覧
『金堂』
『講堂』
『鼓楼』
『宝蔵』
『経蔵』
『鑑真和上坐像』(御影堂)
『盧舎那仏坐像』(金堂安置・脱活乾漆)
『薬師如来立像』(金堂安置・木心乾漆)
『千手観音立像』(金堂安置・木心乾漆)
『梵天・帝釈天立像』(金堂安置・木造乾漆併用/彩色)
『舎利容器』(白瑠璃舎利壺-鑑真和上将来舎利納入、方円彩糸花網、金亀舎利塔)
『薬師如来・衆宝王菩薩・獅子吼菩薩・大自在王菩薩立像』
『二天王立像(持国天・増長天)』(講堂安置)
拝観情報
時間:8:30~17:00(受付は30分前まで)
電車:近鉄「西ノ京駅」徒歩約10分
バス:JR奈良駅・近鉄奈良駅からバスあり「唐招提寺」下車
Webサイト:http://www.toshodaiji.jp/index.html
文化財指定データ
【台帳・管理ID】102-2480
出典:国指定文化財等データベース一部抜
【指定番号】00200
【種別】近世以前/寺院
【指定名称】唐招提寺宝蔵
【ふりがな】とうしょうだいじほうぞう
【員数】1棟
【時代・年】奈良時代・710~793年
【構造・形式】桁行三間、梁間三間、校倉、寄棟造、本瓦葺
【重文指定日】1904.02.18
【国宝指定日】1959.06.27
【説明】宝蔵は奈良時代の建立であり、校倉の形式になる。 規模が大きく、二軒の屋根をもち、内部棚廻りまで旧規を存しており、奈良時代校倉の代表的遺構である。
鑑賞ログ
2019年1月
境内の隅にひっそりと建っている国宝2棟。 唐招提寺は国宝だらけだし、あまり見向きもされていないが、校倉造の美しい高床の小ぶりな倉庫。創建当時の建物ということで1260年も経っているのか。