国宝『太刀 銘長光』
備前(現在の岡山県)長船派の祖といわれる光忠の子の「長光」による太刀。 長光は長船派を代表する刀工で、鎌倉時代後期の1300年前後の銘が入る刀剣が残っており、6口が国宝に指定されている。 華やかな丁子乱れの刃文は、長船派らしい光忠の作風をよく継承している。
長光の国宝
太刀 銘 長光(大般若長光)[東京国立博物館]
太刀 銘 備前国長船住左近将監長光造[林原美術館/岡山]
太刀 銘 長光(名物遠江長光)[徳川美術館/愛知]
太刀 銘 熊野三所権現長光[法人蔵/大阪]
薙刀 銘 備前国長船住人長光造[佐野美術館/静岡]
この国宝を観るには
東京国立博物館で、1~3年に1度程度は公開される。
公開履歴
2022/10/18~12/18 東京国立博物館 150周年「国宝 東京国立博物館のすべて」
2020/6/2~6/7 東京国立博物館(コロナで期間短縮)
2018/7/10~9/17 東京国立博物館
2016/11/15~2017/2/5 東京国立博物館
2015/9/25~12/13 東京国立博物館
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-457
出典:国指定文化財等データベース 一部抜粋
【指定番号】00162-00
【指定名称】太刀〈銘長光/〉
【ふりがな】たち〈めいながみつ〉
【員数】1口
【時代・年】鎌倉時代
【寸法・重量】身長68.8cm、反り2.1cm、元幅2.9cm、先幅2.2cm、鋒長3.4cm、茎長20.9cm
【品質・形状】鎬造、庵棟、中鋒。磨り上げながら反りやや高い体配である。鍛小板目肌よく約み、乱映り立つ。刃文丁子乱華やかに物打互の目交じり、総じて足葉頻りに入り金筋かかる。帽子表裏乱れ込み、表裏ほとんど焼詰め風となる。茎磨り上げ、先切、鑢目勝手下がり、目釘孔二、茎先に二字銘がある。
【画賛・銘等】長光
【所在地】東京国立博物館
【国宝指定日】1955.02.02
【説明】備前長船長光の作刀の現存遺品は比較的多い。本太刀は磨り上げながら出来優れ、刃中は変化に富んで見事であり、父光忠の作風を引き継いでいる。地刃共に健全である。