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国宝-書跡典籍|六祖恵能伝(慧能伝)[延暦寺/滋賀]

国宝DB-書跡・典籍

六祖慧能とは

宗派の6番目の祖や、6人の祖を「六祖」というが、禅宗では6番目の祖である「恵能(えのう、慧能とも)」のことを指す。 慧能(638〜713)は中国唐時代の僧で、諡号は大鑑禅師だが曹渓大師や六祖大師とも呼ばれる。 幼い頃に父を亡くし市場で薪を売って母を養っていたが、金剛経を聞いて出家を志し、第五祖の弘忍の弟子となりその後継となった。 恵能に関する作品では、五島美術館が所蔵する南宋時代の絵画『六祖挟担図』が国宝に指定されている。

国宝『六祖恵能伝』

最澄が遣唐使船で入唐した際に、唐からもたらした恵能に関する伝記で、紙の継ぎ目には最澄自身が記した「澄封」の文字がみられる。 延暦寺が所蔵する国宝『伝教大師将来目録』にも、この書が記録されている。 奥書きに、唐の元号を使用した貞元十九年二月十三日の日付があり、これは西暦だと803年(日本では延暦22年)で、最澄はこの翌年の延暦23年(804年)に中国に渡っているので、書かれて間もなく最澄の手に入ったことになる。

この国宝を観るには

奈良国立博物館に寄託されているようで、同館で冬に開催される通常展「珠玉の仏教美術」で数年に1度は公開されている。 最澄や遣唐使に関する特別展に出展されることもある。

公開履歴

2022/11/1~12/4 延暦寺 霊宝殿「比叡の霊宝
2022/5/3~5/22 京都国立博物館「最澄と天台宗のすべて
2018/12/11~2019/1/14 奈良国立博物館 珠玉の仏教美術
2015/12/8~2016/1/11 奈良国立博物館 珠玉の仏教美術

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-682
【指定番号】00158-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】六祖恵能伝
【ふりがな】ろくそえのうでん
【員数】1巻
【国】中国
【時代・年】唐時代(803年)
【ト書】貞元十九年二月十三日奥書
【所有者】延暦寺
【国宝指定日】1953.03.31

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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