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国宝-工芸|太刀 銘 来国光[九州国立博物館/福岡]

国宝DB-刀剣

国宝『太刀 銘 来国光』

国光は、鎌倉時代後期~南北朝時代に活躍した山城(現在の京都)来派の刀工で、来派の祖「国行」の孫にあたり、父は「国俊」だとされるが、はっきりとした資料は無く系図には諸説ある。 他に、名古屋刀剣ワールド所蔵の『短刀 銘 来国光(有楽来国光)』や、東京国立博物館所蔵の『太刀 銘 来国光嘉暦二年二月日』が国宝に指定されている。 短刀を得意とした相模の刀工、新藤五国光は別人である。

広い身幅に直刃の刃紋で、国光の特徴をよく出しており、その作品の中でも特に出来が優れている。 徳川家の家臣だった奥平家に生まれるが、母が家康の長女だったために家康の養子となり松平を名乗った「松平忠明」が大阪の陣で佩刀したと伝わり、明治時代に所有していた山縣有朋が、邸へ行幸した明治天皇へ献上した。 

この国宝を観るには

国立文化財機構の所有で、現在は九州国立博物館に保管されている。 同館で数年に1度は公開され、他館への貸し出しもある。

公開履歴

2022/4/5~7/31 九州国立博物館 文化交流展示
2020/1/1~2/24 九州国立博物館「刀剣ことはじめ」
2019/9/7~11/4 福岡市博物館「侍 もののふの美の系譜
2018/10/30~11/25 京都国立博物館「京のかたな」

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-453
【指定番号】00159-00
【種別】工芸品
【指定名称】太刀〈銘来国光/〉
【ふりがな】たち〈めいらいくにみつ〉
【員数】1口
【国】日本
【時代・年】鎌倉時代
【寸法・重量】身長80.6cm、反り3.3cm、元幅3.0cm、先幅2.2cm、鋒長3.2cm、茎長21.2cm
【品質・形状】鎬造、庵棟、中鋒。磨り上げながら身幅広く、華表反りの高い堂々たる太刀姿。鍛小板目肌よく約み、地沸厚くつく。刃文広直刃調に丁子互の目交じり、足葉よく入り匂深く小沸くよくつく
【画賛・銘等】「来国光」
【所在地】九州国立博物館
【重文指定日】1952.03.29
【国宝指定日】1955.02.02
【説明】来国光は来国次と並んで、鎌倉末期における来派の名工であり、この太刀はその一作風を代表する名作である。豪壮雄大の作は他を圧するものがある。地刃の出来は国光の工の高さを示し、磨り上げながらも健全無比の完全さである。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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