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国宝-考古|仏足石・仏足跡歌碑[薬師寺大講堂/奈良]

国宝DB-考古・歴史資料

仏足石とは

仏足石(ぶっそくせき)とは、釈迦の足跡を石に刻んだもので、仏足跡とも書く。 足の裏には、釈迦の三十二相(32の良い特徴)の1つ「千輻輪」など瑞相が彫られる。 釈迦が入滅して間もない初期仏教では仏像は作られず、仏足石や舎利(釈迦の骨や歯)を安置した塔が信仰の対象とされていた。

参考:仏足石[高山寺/京都]

国宝『仏足石』

薬師寺に伝わる仏足石はやや横長の6面体で、上部には線彫りで仏足跡が彫られ、脇の4面には仏足石についての説明や願文が彫られている。 その銘によると、鹿野苑(釈迦が最初に説法を行った場所)にあった仏足石を唐からの使者が写して長安に置き、それを遣唐使の1人が写して平城京に置き、それを天武天皇の孫の智努王が夫人の供養のために写させたという。 天平勝宝5年(753年)7月27日に、13日をかけて完成されたことも刻まれている。 仏足跡の部分は長さ50cm弱で、両足の中央には千輻輪が彫られ、指との間には金剛杵・魚・宝瓶・法螺貝が彫られている。 

国宝『仏足石』 パンフレットより

国宝『仏足跡歌碑』

仏足跡歌碑は、仏足石と同じ頃に作られたもので、幅50cm弱、高さ158cm、厚さが4cmほどの粘板岩という裂けやすい性質の石に、仏足石や仏教を讃える歌が21首彫られている。 これらの歌は全て、和歌の最後に7音を付け足した5・7・5・7・7・7で作られ、漢字の意味を考慮せず音のみで仮名のように使用する「万葉仮名」で書かれている。

国宝『仏足跡歌碑』 パンフレットより

この国宝を観るには

金堂の北に建つ「大講堂」の後陣に安置されているので、拝観時間内なら観ることができる。 仏足石は本尊の真後ろに、歌碑は中央の扉近くの少し離れた場所に置かれている。

薬師寺大講堂

薬師寺の国宝

東塔[建造物]
東院堂[建造物]
薬師如来・両脇侍像[彫刻/金堂安置]
観音菩薩立像[彫刻/東院堂安置]
慈恩大師像[絵画/通常非公開]
吉祥天像 [絵画/通常非公開]
僧形八幡神・神功皇后・仲津姫命坐像[彫刻/通常非公開]

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-838
【指定番号】00007-00
【種別】考古資料
【指定名称】仏足石
【ふりがな】ぶっそくせき
【員数】1基
【国】日本
【時代・年】753年
【ト書】天平勝宝五年七月二十七日作、檀主智努王在銘
【重文指定日】1897.12.28
【国宝指定日】1952.11.22

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

【台帳・管理ID】201-839
【指定番号】00008-00
【種別】考古資料
【指定名称】仏足跡歌碑
【ふりがな】ぶっそくせきかひ
【員数】1基
【国】日本
【時代・年】750年頃
【重文指定日】1897.12.28
【国宝指定日】1952.11.22

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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