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特集|2020~21年 大晦日 国宝の除夜の鐘・年越イベント

特集・まとめ・資料

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2020~2021年末年始 国宝の除夜の鐘・年越イベント

このページを書いているわずか数日前でも、どんな年末年始になるのか想像が難しい2020年末です。 例年なら、国宝の除夜の鐘が撞けたり、国宝での新春イベントがあったりと、秋頃から情報収集をしてどう過ごすが考えるのが楽しいのですが、今年はもう諦めモードでした。 それでも場所によっては、感染拡大に注意をしながら楽しめるかなと、今年の情報をまとめてみました。

国宝の鐘が撞ける・見学できる

現在14口の梵鐘が国宝に指定されています。 一覧は、ジャンル別国宝一覧「工芸品」のページをご覧ください。

円覚寺[神奈川県鎌倉市] 公式サイト

国宝『梵鐘 正安三年八月、大工大和権守物部国光在銘

北鎌倉の円覚寺では、国宝の梵鐘は僧侶が撞き、修行道場の鐘は一般参加が可能だったのですが、今年は修行道場の除夜の鐘は中止されて、参加も見学もできないようです。 国宝の鐘は通常通り、11:45頃から僧侶の方が撞かれるので、近くで聴くことができるようです。 円覚寺の国宝梵鐘は、三門の右手にある小高い丘の上に建つ「弁天堂」近くにあります。 かなり急な階段を上がっていくことになります。

円覚寺のもう1件の国宝『円覚寺 舎利殿』は、1/1~3の8:00~15:00頃まで見学できるようです。

建長寺[神奈川県鎌倉市] 公式サイト

国宝『梵鐘 建長七年二月廿一日、大工大和権守物部重光在銘

例年だと、僧侶が18つ撞いた後に、一般参加者は西来庵の鐘を撞くことができたようですが、今年は一般参加は不可になったようです。 建長寺の鐘楼は三門のすぐ近くにあるので、見学しいやすいと思います。 大晦日の16:30~元旦の16:30閉門までは、拝観料が無料になるようなので、こちらで除夜の鐘を聴いて、門前の名物けんちん蕎麦を食べて温まるなんて、とても魅力的な大晦日です。 

以前行った時に、偶然鐘を撞くところに遭遇できたので、現地に行けない皆様はどうぞ聴いてみてください。

東大寺[奈良] 公式サイト

国宝『梵鐘(大鐘・奈良太郎)

大仏開眼と同じ年、天平勝宝4年(752年)に鋳造されたといわれている鐘で、日本三大名鐘の1つですが、なんと現在でも現役で日々撞かれています。 毎年、整理券制で一般参加者も何名かずつ鐘を撞けたのですが、今年は一般は参加できなくなったようです。 東大寺は、他の行事も縮小や一方通行などのルールが設けられるようですが、年越しのイベントは原則行うようです。

観世音寺[福岡]

国宝『梵鐘

京都の妙心寺の国宝『梵鐘』とは同じ鋳型で作られた兄弟鐘と言われています。 妙心寺の鐘はヒビが見つかり、すでに現役を退いて法堂の中にのんびり安置されていますが、観世音寺は現役で、大晦日は一般参加者も撞くことができました。 ですが、今年は秋から3月いっぱいまで、九州国立博物館に出張中で、鐘楼には5月に戻りますという貼紙がされているようです。 九州国立博物館は元旦から開館していますので、観ることはできますよ。

大晦日の特別イベント

日吉大社[滋賀県大津市] 公式サイト

比叡山の東の麓にある日吉大社は、全国に3800以上ある、日吉・日枝・山王神社の総本社です。 こちらの国宝『西本宮・東本宮』では、元旦の朝5時から「大戸開神事」という神事が執り行われます。 篝火が焚かれる中で、神職がお祓いと神様へご挨拶をし、西本宮では能「翁」を、東本宮では謡曲の「高砂」から「四海波」の一節を、片山九郎右衛門社中が奉納します。 これらの行事は一般でも見学可能なようで、今年も例年通り開催されるようです。

東大寺[奈良市奈良公園内] 公式サイト

東大寺の国宝『金堂(大仏殿)』には、正面にある唐破風のすぐ下に扉がついていて、開けると国宝『盧舎那仏坐像』=大仏様のお顔がのぞくようになっています。 年に数日しか開かないこの「観相窓」は、例年通り大晦日に開きますが、混雑回避のため撮影場所の制限や一方通行などの対策がとられるようです。

平日でも24時間参拝可能な国宝『二月堂』も、年越しの数時間は一方通行になります。 二月堂では、灯籠に明かりをつける「万灯明料」や鏡餅を供える「お鏡料」を納めると、3・5日にお雑煮が頂けるのですが、今年はお雑煮は中止になるようです。

東大寺大仏殿の観相窓開扉

松江城[島根県松江市] ※中止

国宝『松江城 天守』天守からのぞむ初日の出

松江城の天守閣から初日の出を眺めるという素敵なイベントでしたが、残念ながら急遽中止になったようです。 城郭は自治体が所有管理しているところが多く、こちらも松江市の管轄なので、今年は仕方ないですね。

臼杵石仏[大分県臼杵市] 公式サイト

国宝『臼杵磨崖仏(臼杵石仏)』年越供養法要と初詣

山あいの斜面に平安時代頃に彫られた石仏が点在していますが、それぞれに屋根やシャッターがつけられていて、遊歩道で回るという、独特の雰囲気が楽しい石仏群です。 その中で、彫刻の数が多くて仏堂風になっている「古園石仏」の前で、臼杵市仏教会によって年越法要が執り行われます。 残念ながら今年は感染拡大防止のため、一般の参列はできないようですが、法要後の23:30頃~25:00までは古園石仏と、柔和な阿弥陀様が中心の「ホキ石仏第二群」に初詣ができるようです。 残念ながら、松明や振舞いなどは中止ですが、外で換気はいいので、行かれる方は感染防止対策や防寒にご注意ください。

国宝『臼杵石仏(摩崖仏)』古園石仏

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国宝の観られる美術館・博物館カレンダー

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