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情報|東京国立博物館「法隆寺金堂壁画と百済観音」2020/3/17~5/10 ※中止

情報-博物館・美術館

★新型コロナウィルス感染拡大防止のため中止

法隆寺金堂壁画のこと

世界最古の木造建造物として、世界遺産にも登録される法隆寺は、創建当時からの建造物のほとんどが国宝に指定されています。 その中でも、法隆寺の中心となる「西院伽藍」の本堂でもある国宝『金堂』には、やはり国宝の仏像が所せましと安置されています。

法隆寺 金堂

この金堂には、飛鳥時代に描かれた壁画がありましたが、昭和24年(1949年)1/26に起きた火災で焼失してしまいました。 壁画は四方の12面にあり、浄土図や菩薩像などが描かれていました。 この壁画は古くから評価が高く、明治から戦前にかけて、数多くの画家により模写されています。

法隆寺金堂壁画「復元陶板」出雲と大和展より
法隆寺金堂壁画「復元陶板」出雲と大和展より

法隆寺金堂壁画と百済観音 展

法隆寺金堂の火災を機に、文化財保護に対する取り組みが見直され、翌年の昭和25年(1950年)に現行の「文化財保護法」が成立しました。 今年は保護法の成立から70年目の節目の年なので、失われた壁画の記録や復元を中心にした展覧会になるようです。

今も図録やグッズを作ってらっしゃる「便利堂」が撮影した記録写真で往時を振り返り、桜井香雲・鈴木空如・安田靫彦・前田青邨などが模写した作品も展示されます。

もう1つのテーマは『百済観音』で、スラリとしたお姿の観音像です。 元は金堂に安置されていたようですが、現在は「大宝蔵院」という宝物館に安置されています。 他にも、金堂の本尊両脇に安置される『毘沙門天立像・吉祥天立像』も出展され、こちらは本堂内で細部が見えづらいので、博物館で隅々まで観られるのは貴重です。

この展覧会で観られる国宝

★新型コロナウィルス感染拡大防止のため中止ですが、百済観音像は法隆寺「大宝蔵院」に、毘沙門天立像・吉祥天立像は「金堂」に安置され、拝観時間内ならいつでも観ることができます

観世音菩薩像(百済観音)

2mを超える大きさですが、スラリというよりひょろ長いと言ってもいいほどの姿で、穏やかな微笑みをたたえる不思議な像です。 法隆寺に行けば、拝観時間内ならお目にかかれますが、寺外に出ることはめったにないそうです。

毘沙門天立像・吉祥天立像

この2躯は、法隆寺の創成期からは時代が下がり、平安時代中頃に作られた像です。 1mほどとそれほど大きくないですが、彩色や截金が状態良く残っていて、平安仏らしい穏やかな姿をしています。

展覧会 概要

★新型コロナウィルス感染拡大防止のため中止

期間:2020/3/17~5/10
休日:毎月曜日(3/30・5/4は開館)
時間:9:30~17:00
料金:一般¥1,200、大学生¥600、高校生¥400
会場:東京国立博物館 本館4・5室

法隆寺の国宝

法隆寺にはこんなに国宝があります。 今回の出店はほんの一部なので、一度は現地に行ってこれらを観ていただきたいです。

【建造物】
西院中心伽藍:金堂大講堂五重塔鐘楼、経蔵東廻廊・西廻廊、中門
西院:西円堂、聖霊院、東室、三経院、西室、食堂、綱封蔵、南大門、東大門
東院:東院夢殿、東院鐘楼、東院伝法堂

【彫刻】
金堂:釈迦如来・両脇侍像(止利作)、薬師如来坐像、四天王立像、毘沙門天立像・吉祥天立像
講堂:薬師如来・両脇侍坐像
聖霊院:聖徳太子・山背王・殖栗王・卒末呂王・恵慈法師坐像
上堂:釈迦如来・両脇侍坐像
西円堂:薬師如来坐像
五重塔:塔本四面具
夢殿:救世観音、行信僧都坐像、道詮律師坐像
大宝蔵院:観音菩薩立像(百済観音)、観音菩薩立像(夢違観音)、阿弥陀如来・両脇侍像・木造厨子(伝橘夫人念持仏)、地蔵菩薩立像、観音菩薩立像(九面観音)

【工芸品】
四騎獅子狩文錦、玉虫厨子、黒漆螺鈿卓

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