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情報|和泉市久保惣記念美術館「所蔵名品撰」2022/4/10~6/5[大阪]

情報-博物館・美術館

和泉市久保惣記念美術館のこと

明治期から綿業で財をなした「久保惣(久保惣株式会社)」の創業一家である久保家が、数代にわたって収集した美術品のコレクションをベースに、久保家が土地建物や基金も寄付してできた美術館です。 2点の国宝をはじめ数多くの重要文化財を含む1万点以上のコレクションを所蔵しています。

関西圏以外の方だと、和泉市といわれてもピンとこないかもしれませんが、大阪府の南部で和歌山や奈良の県境になる山々の麓です。 この展覧会に行くのなら、ついでに4/14~18に国宝『大日如来・不動・降三世明王坐像』のご開帳が、5/3~5には国宝『日月四季山水図屏風』特別公開がある「金剛寺」や、4/17・18に国宝『金堂』で国宝の秘仏『如意輪観音坐像』がご開帳される「観心寺」、いつでも参拝できるところでは『拝殿』が国宝に指定されている「桜井神社」などと一緒にめぐるのがオススメです。

所蔵名品撰-和泉市久保惣記念美術館の国宝・重要文化財-

昭和57年(1982年)に開館した久保惣記念美術館は、今年で開館40周年を迎えます。 今年の展覧会は全て40周年を記念したもので、東洋古美術、浮世絵版画、源氏絵、古地図の4つのテーマで開かれます。 4/10~約2ヶ月に渡って開かれる第1回は、2点の国宝や多くの重要文化財を擁する東洋古美術の展覧会です。

内容は幅広く、古代中国の青銅器や茶の湯の陶器の名品、書では平安時代の仮名の名品から古写経に禅僧の墨蹟や水墨画と、日本や中国の長い時代の代表的な美術工芸品が展示されるので、ダイジェスト的に名品を観るのに調度いい展覧会だと思います。

和泉市久保惣記念美術館「所蔵名品撰」チラシ

この展覧会で観られる国宝

青磁鳳凰耳花生 銘 万声

ペールブルーの無地の陶器「青磁」は、中国の南宋時代に浙江省の竜泉窯で焼かれたもので、日本にも多く輸入されました。 わびさびが流行する前の茶の湯では、このような形の青磁が「砧青磁」と呼ばれて珍重されていたのだそうです。 この「万声」は室町時代にはすでに名品と名高く、徳川将軍家が所蔵していたものを後水尾天皇に入内した徳川和子が贈られ、後西天皇の皇子で毘沙門堂の門跡だった公弁法親王へ譲られたという、由緒あるものです。

歌仙歌合

前期(4/10〜5/8)のみ

歌合(うたあわせ)は、和歌の得意な人を左右に分けてそれぞれが和歌を詠み、その優劣を決めるという遊びですが、これは実際に行われた歌合ではなく、次代を問わず歌の名手の和歌を歌合せのように並べてみせたものです。 筆者が、平安時代を代表する能書家で三跡に数えられ、書の流派「世尊時流」を興した藤原行成といわれています。 紫と藍色の繊維を漉き込んだ「飛雲」という紙が使われています。

この展覧会で観られる重要文化財

通期

青銅建武五年半円方格重列神獣文画像鏡(中国・南斉時代)
響銅鵲尾形柄香炉(中国・南北朝時代)
山王霊験記絵巻
青銅蓬萊図方鏡
黄瀬戸立鼓花入 銘旅枕
唐津茶碗 銘三宝

前期(4/10〜5/8)のみ

法華経巻第一方便品 第二
貫之集下 断簡(石山切)藤原定信筆
墨蹟「頌古」 一山一寧筆
駒競行幸絵巻
枯木鳴鵙図 宮本武蔵筆

後期(5/10~6/5)

法華経巻第三化城喩品 第七
宝篋印陀羅尼経 伏見天皇宸翰
墨蹟「上堂語」蘭溪道隆筆
伊勢物語絵巻
十王経図巻
達磨図 清拙正澄讃
山崎架橋図

展覧会 概要

期間:2022/4/10~6/5
休日:毎月曜日
時間:10:00~17:00(入館は30分前まで)
料金:大人¥600、高大生¥400、中学生以下無料
自動車:阪和自動車道「岸和田・和泉インター」約3分(駐車場無料)
公共交通:泉北高速鉄道「和泉中央駅」、JR阪和線「和泉府中駅」、南海本線「泉大津駅」から南海バスで「美術館前」下車すぐ

和泉市久保惣記念美術館 公式サイト

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