- 国宝室とは
- 2026年度スケジュール
- 華厳宗祖師絵伝(華厳縁起)[高山寺/京都]2026/3/17~4/5
- 一遍上人絵伝[東京国立博物館]2026/4/14~5/10
- 法華経 巻第六(色紙)[金剛峯寺/和歌山]2026/5/12~6/14
- 和歌体十種(和歌體十種)[東京国立博物館]2026/6/16~7/20
- 金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅図[中尊寺大長寿院/岩手]2026/7/22~8/23
- 渓陰小築図[金地院/京都]2026/8/25~9/27
- 清拙正澄遺偈(棺割の墨跡)[常盤山文庫]2026/9/29~10/25
- 十六羅漢像[東京国立博物館]2026/10/27~11/23
- 竹斎読書図(伝周文筆)[東京国立博物館]2026/11/25~12/20
- 松林図屏風 長谷川等伯筆[東京国立博物館]2027/1/1~1/17
- 楼閣山水図(池大雅筆)[東京国立博物館]2027/1/19~2/7
- 法華経一品経(慈光寺経)[慈光寺/埼玉]2027/2/9~3/7
- 元暦校本万葉集[東京国立博物館]2027/3/9~4/11
国宝室とは
東京国立博物館本館の2階にある、国宝が1点だけ展示される部屋です。 数週間~1ヶ月ほどで展示替えがあり、東京国立博物館が所蔵または寄託されている国宝から、年に十数件が公開されます。 部屋の中央には椅子があり、落ち着いた雰囲気の中で国宝が鑑賞できる貴重な空間です。

2026年度スケジュール
華厳宗祖師絵伝(華厳縁起)[高山寺/京都]2026/3/17~4/5
鳥獣戯画絵巻で有名な高山寺が所有する絵巻物で、新羅の華厳宗開祖の元暁と義湘の伝記を描いた絵巻物です。 薄墨で引かれた軽い線に淡い色彩が美しく、華厳宗を再興した明恵上人が詩を書いたと伝わります。

一遍上人絵伝[東京国立博物館]2026/4/14~5/10
時宗の開祖とされる一遍上人の生涯を描いた全12巻の絵巻物で、第7巻だけが東京国立博物館の所蔵になっています。 一遍上人は踊念仏で全国を行脚したので、各地の景色や風物が丁寧に描かれています。

法華経 巻第六(色紙)[金剛峯寺/和歌山]2026/5/12~6/14
女人救済が説かれていて平安時代の貴族女性からの信仰を集めた法華経は、当時流行した華やかな装飾経でも多く制作されました。 高野山金剛峰寺のこの法華経は、色とりどりに染められた料紙をつなげていて、上下には銀泥で花鳥が描かれています。
和歌体十種(和歌體十種)[東京国立博物館]2026/6/16~7/20
和歌体十種(わかたいじっしゅ)は、壬生忠岑による和歌の教科書のようなもので、和歌を「古歌体」「神妙体」など10種に分類して、各5首の代表的な和歌と説明が書かれています。 現存最古の写本で、青と紫の染紙が透きこまれた飛雲という美しい料紙が使われています。

金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅図[中尊寺大長寿院/岩手]2026/7/22~8/23
遠目で観ると十重塔の周囲に仏が描かれた絵画のように見えますが、近づくとこの塔が細かいお経で形作られていて驚きます。 平安後期~鎌倉時代に流行した装飾経の一種で、経典ですが絵画として国宝に指定されています。
渓陰小築図[金地院/京都]2026/8/25~9/27
縦長の紙の下部に水墨画を描き、上部には禅僧達が漢詩などを書く「詩画軸」の代表的な作品で、京都南禅寺の塔頭の金地院に伝わったものです。 南禅寺の僧が自身の書斎に「渓陰」と名付けたのを記念して作られた、いわばお祝いの寄せ書きのような作品です。
清拙正澄遺偈(棺割の墨跡)[常盤山文庫]2026/9/29~10/25
元時代の中国から招かれて、鎌倉や京都の大寺院で住持を務めた清拙正澄という僧が、自身の死を悟って弟子に授けた遺偈という遺言のような書です。 臨終に間に合わなかった弟子が嘆いていると、清拙正澄が目を開いて法を授けたという伝承があり「棺割の墨跡」と呼ばれています。

十六羅漢像[東京国立博物館]2026/10/27~11/23
滋賀県大津市にある聖衆来迎寺に伝来した現存最古の十六羅漢図です。 掛軸16幅がそろっているので、ほぼ毎年国宝室で公開されるだけでなく、通常展や他館への貸し出しも多めです。 今年は第九尊者が公開されるようです。

竹斎読書図(伝周文筆)[東京国立博物館]2026/11/25~12/20
室町時代に流行した、水墨画の上部に禅問答の回答や漢詩を書いた詩画軸という形式で、絵画は雪舟の師とされる周文という画僧の作品だと伝えられてきました。 上部の賛の序を書いた竺雲等連という僧が開山となった天龍寺の塔頭の妙智院に伝来したものです。

松林図屏風 長谷川等伯筆[東京国立博物館]2027/1/1~1/17
今年度もお正月の国宝室は長谷川等伯の松林図です。 お正月休みはイベントもあって混みあうのですが、今年は例年より公開期間が少しだけ長いので、期間の後半を狙うと静かに鑑賞できるかもしれません。

楼閣山水図(池大雅筆)[東京国立博物館]2027/1/19~2/7
江戸時代に活躍した文人画家の池大雅による六曲一双の屏風です。 文人画は元は職業画家ではなく文人が余暇で描いたものを指していて、ゆるめの人物なんかが魅力なんですが、こちらは金屏風に描かれているので、また違った趣があります。

法華経一品経(慈光寺経)[慈光寺/埼玉]2027/2/9~3/7
埼玉県比企郡にある慈光寺に伝わったので「慈光寺経」と通称される装飾経で、巻ごとに装飾が異なるとても豪華なものです。 後鳥羽上皇と中宮の宜秋門院が、太政大臣を務めた九条家の藤原良経の死を悲しみ、貴族や高位の僧侶達が1巻ずつ写経をしたものです。
元暦校本万葉集[東京国立博物館]2027/3/9~4/11
奥書に元暦元年(1184年)に、内容の精査や校正をする「校合」を行ったと書かれているので、元暦校本と呼ばれる万葉集で、五大万葉集に数えられています。
現在20冊が国宝に指定されていますが、14冊は松平家や水野家を経て古河家に伝わり、6冊は有栖川宮家から高松宮家に伝わりました。 今回は、古川本から第1巻と第10巻、高松宮本から第19巻が公開されるようです。

※『一遍上人絵伝』『和歌体十種』『元暦校本万葉集』『松林図屏風』『竹斎読書図』の画像は「研究情報アーカイブズ」のものを使用しています。
