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情報|徳川美術館「大蒔絵展」2023/4/15~5/28[愛知]

情報-博物館・美術館

大蒔絵展

三井記念美術館、MOA美術館、徳川美術館と朝日新聞社が主催の「大蒔絵展」は、1年前のMOA美術館、昨秋の三井記念美術館に続いて、愛知県の徳川美術館がラストを飾ります。 3館とも日本の古美術を得意とする美術館で、それぞれの館蔵品だけでなく各地の寺社や博物館からもゲストを迎えて、“大”蒔絵展の名に恥じぬ展覧会です。 3館の共同開催ですが、単なる巡回展ではなく会場によって展示内容も異なるので、どこかの会場でご覧になった方もGWの訪問先に加えてはいかがでしょう。

展示される品はかなり変わりますが、章の構成は3会場とも共通になっていて、蒔絵の歴史と展開を眺められる展覧会です。
第 1 章 源氏物語絵巻と王朝の美
第2章 神々と仏の荘厳
第3章 鎌倉の手箱
第4章 東山文化-蒔絵と文学意匠
第5章 桃山期の蒔絵-黄金と南蛮
第 6 章 江戸蒔絵の諸相
第 7 章 近代の蒔絵-伝統様式
第 8 章 現代の蒔絵-人間国宝

徳川美術館「大蒔絵展」チラシより

この展覧会で観られる国宝

通期

婚礼調度(初音の調度)[徳川美術館]第 6 章

「初音蒔絵文台・硯箱」「初音蒔絵十二手箱」「胡蝶蒔絵挟箱」
「初音蒔絵貝桶」は4/27~5/7のみ公開

徳川将軍家の千代姫が2歳で尾張徳川家2代藩主となる光友に嫁いだ時の嫁入り道具です、源氏物語の「初音」や「胡蝶」を意匠とした格調高い蒔絵の調度品です。

徳川美術館の通常展でも、3/28~5/23の期間は「初音蒔絵書棚」「初音蒔絵書棚」「胡蝶蒔絵書棚」「十種香箱」「花月香箱」「葵蜀江文蒔絵伽羅割道具」が公開されていて、大蒔絵展に入場した方はそちらも観ることができます。

期間限定

源氏物語絵巻[徳川美術館]第 1 章

4/27~5/7「宿木一」、5/20~5/28「柏木一」

徳川美術館が所蔵する9件の国宝の内7件は刀剣類で、刀剣以外の2件が今回の展覧会で公開されます。 所蔵品の中でも特に人気が高いのがこの源氏物語ですが、絵画は劣化を防ぐために公開期間が短く、GWと会期末の10日前後しか公開されません。 どうしても都合がつかない方や、混雑を避けてゆっくり鑑賞したい方は、11/18~11/26にも公開されますので、時期を外すのもいいかもしれません。

金地螺鈿毛抜形太刀[春日大社/奈良]第2章

4/27~5/7のみ

平安時代にかなりの有力者が奉納したのではないかといわれる太刀で、柄という手に持つ部分はメッキではなく金無垢で、細かい細工が彫られています。 蒔絵展になぜ刀剣が出されているかというと、刀のケース「鞘(さや)」が沃懸地(いかけじ)という蒔絵だからです。 そんな高級品なのに、螺鈿と蒔絵で表現されているのが、竹林で遊ぶ雀を猫がねらう姿というゆるさ。 日本人は大昔からゆるカワ好きだったんですね。

前期(4/15~5/7)

宝相華蒔絵宝珠箱[仁和寺/京都]第2章

仏像好きな方なら、虚空蔵菩薩や吉祥天が手に水晶球を持っているのを見たことがあると思います。 あれが「宝珠」で、願いが意のままに叶うというのです。 仁和寺に伝わるこの蒔絵の箱は、宝珠を収めるための箱で、宝珠の周りには四天王を描いた板絵を守護として立てたそうです。

籬菊螺鈿蒔絵硯箱[鶴岡八幡宮/神奈川]第2章

源頼朝が後白河法皇から下賜されて、妻の政子が愛玩していたと伝わる硯箱で、螺鈿で籬と生い茂る菊が表されています。 元は同じ意匠の手箱があったのですが、明治初期にウィーン万博へ出展された帰途の伊豆沖で船が沈没し、失われてしまいました。

仏功徳蒔絵経箱[藤田美術館/大阪]第2章

大阪の藤田美術館が所蔵する平安時代初期に作られた経箱で、奈良時代の流行を残しているそうで、素朴なかわいらしさがあります。

蓋上面には楽器や鳳凰が散らされ、側面には法華経で説かれている仏教説話が表現されているので、法華経を収めるために作られたと考えられています。

舟橋蒔絵硯箱(本阿弥光悦作)[東京国立博物館]第 6 章

俵屋宗達と共に琳派を創始した人物「本阿弥光悦」による硯箱で、蓋の中央が山のように盛り上がり、そこに鉛板を貼って橋に見立てています。

文字が散らされているのは、源等(みなもとのひとし)の和歌「東路の佐野の舟橋かけてのみ思い渡るを知る人ぞなき」の「舟橋」以外の文字で、この硯箱自体を「舟橋」として、歌が完成するようになっています。

舟橋蒔絵硯箱(本阿弥光悦作)

後期(5/9~5/28)

阿須賀神社伝来 古神宝類[京都国立博物館]第2章

阿須賀神社は熊野速玉大社の近くにある神社で、平安~鎌倉時代に熊野詣が流行した頃には一緒に参詣されたそうです。 熊野速玉大社には、足利義満が神宝類(国宝指定)を奉納しており、その際に阿須賀神社にも神宝類を奉納したんだそうで、その中から「松椿蒔絵手箱」が公開されます。

宝相華蒔絵経箱[延暦寺/滋賀]第2章

天台宗の開祖(または第3祖とも)の「智顗(ちぎ)」が書いたという伝説の法華経が延暦寺にあり、この経箱はその法華経を収めるために作られたそうです。 空想の植物の宝相華や唐草で構成された大きな丸紋が蓋や側面に配置され、奈良時代~平安初期の様式を取り入れて、平安時代後期ごろに作られたようです。

蓮唐草蒔絵経箱[奈良国立博物館]第2章

若狭国(現在の福井県小浜市)にある元正天皇勅願の古刹「神宮寺」に伝わった、平安時代後期に作られた経箱です。

平安時代の蒔絵箱は木製が多いのですが、こちらは革製なんです。 なめした革に漆をかける「漆皮(しっぴ)」は奈良時代によく作られて、正倉院にも多く残っていますが、平安時代のものはこの1点しか残っていないとか。 

展覧会 概要

期間:2023/4/15~5/28
休館:月曜日(5/2~5/7は休まず開館)
時間:10:00~17:00(入館は30分前まで)
料金:一般¥1,600、大高生¥800、小中¥500

徳川美術館 公式サイト
大蒔絵展  特設サイト


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