顔真卿 王羲之を超えた名筆展
2019年最初の特別展は、「顔真卿 王羲之を超えた名筆」展で、お察しの通り中国の書の展示です。 書にあまり詳しくない人には「顔真卿」も「王羲之」も何のこっちゃ?ですが、好きな人に話を伺うと「よく故宮博物館が貸してくれたな」レベルの貴重な展示のようです。
タイトルにある王羲之は4世紀の人物、顔真卿は8世紀の人物です。 王羲之のほうは真筆は残っていないとされていて、現存するのは石碑などに彫ったものの拓本や、模写されたものだと考えられているようです。 一方、顔真卿の方は真筆が残されており、今回も何点か出展されるようです。
日本で書と言えば弘法大師空海ですが、空海は顔真卿に強く影響を受けていると言われています。 王羲之の方も後世への影響はとても強く、中国の試験では王羲之の書法でないと合格にならなかったり、日本でも奈良時代などは手本とされていたようです。
ということで、中国のものがほとんどかと思っていたこの展示、意外と日本からの出展も多くありました。 国宝もかなりたくさん出るので、これはスルーできないなと思っています。
この展覧会で観られる国宝
全日
王勃集巻第二十九・第三十[東京国立博物館]
説文木部残巻[武田科学振興財団]
金剛場陀羅尼経巻第一[文化庁]
金剛般若経開題残巻 空海筆[京都国立博物館]
李嶠雑詠断簡 伝嵯峨天皇筆[陽明文庫]
智証大師諡号勅書 小野道風筆[東京国立博物館]
1/16~1/27
真草千字文 智永筆(2月にも出展)[個人蔵]
世説新書巻第六残巻 ―規箴― [文化庁]
1/16~2/3
古文尚書巻第六[東京国立博物館]
紫紙金字金光明最勝王経巻第九[奈良国立博物館]
久隔帖 最澄筆[奈良国立博物館]
1/16~2/11
白氏詩巻 ―寛仁本― 藤原行成筆[東京国立博物館]
1/29~2/11
世説新書巻第六残巻 ―規箴・捷悟―[京都国立博物館]
1/29~2/24
臨王羲之尺牘 伝藤原行成筆[東京国立博物館]
2/5~2/24
碣石調幽蘭第五[東京国立博物館]
賢愚経残巻(大聖武) 伝聖武天皇筆[東京国立博物館]
詩懐紙 藤原佐理筆[香川県立ミュージアム]
2/13~2/24
真草千字文 智永筆(1月にも出展)[個人蔵]
世説新書巻第六残巻 ―豪爽― [東京国立博物館]
展覧会 概要
会期:2019年1月16日~2月24日
会場:東京国立博物館 平成館
時間:9:30~17:00 金土は21:00まで(入館は30分前まで)
休日:毎月曜日(2/11は開館し翌12日は休館)
料金:大人¥1,600、大生¥1,200、高生¥900
特設サイト:https://ganshinkei.jp/